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恋ふらむ鳥は

「恋ふらむ鳥は」は、飛鳥時代に活躍した歌人の額田王(ぬかたのおおきみ)を主人公にした小説です。額田を通じて、日本の礎が築かれた変革期の時代に迫ります。澤田瞳子さんは1977年、京都府生まれ。2010年「孤鷹(こよう)の天」でデビューし、歴史小説を中心に人気を集める気鋭の作家です。挿画はイラストレーターの村田涼平さん。優美で繊細な画風が物語の世界を盛り上げます。

  • /46 澤田瞳子 画 村田涼平

    「おやおや、これは失礼しました。出直しましょう」 そう言いつつも、皆目、踵(きびす)を返す気配を見せない中年男の瞼(まぶた)は腫れぼったく、大きな鼻と厚い唇が馬…

  • /45 澤田瞳子 画 村田涼平

     冠位とは本来、大王(おおきみ)が己に従う者に与えるもの。つまり百済(くだら)王となるべき豊璋(ほうしょう)に冠位が授けられたのは、百済復興がなった折には、百済…

  • /44 澤田瞳子 画 村田涼平

    ――ほころびかけた椿(つばき)が、寒風に揺れている。 目に痛いほど鮮やかなその朱色に、漢(あやの)王子(みこ)は大路を急ぐ足を緩め、道端の藪(やぶ)に手を伸ばし…

  • /43 澤田瞳子 画 村田涼平

    「額田(ぬかた)、よくやったッ」 ぐいと腕を引かれて目を開ければ、葛城(かつらぎ)が頰を紅潮させて、額田の両腕を摑(つか)んでいる。荒れ狂う夜風のやかましさに四…

  • /42 澤田瞳子 画 村田涼平

    「落陽とともに、船出の神事が始まります。皆さま、すでに御座船でお待ちですぞ」 濡(ぬ)れるのも厭(いと)わず艀(はしけ)から海中に降りた男依(おより)は、浜に歩…

  • /41 澤田瞳子 画 村田涼平

    「伊予国宰(くにのみこともち)さまはいま、母君の菩提(ぼだい)を弔う寺を建てておられるそうで。その仏堂に壁画をとの依頼をいただいたのですが、旅先ゆえ、わしはお断…

  • /40 澤田瞳子 画 村田涼平

     【あらすじ】倭国と百済のつながりを強めるために結婚した百済王子の豊璋と宮人の珠羅。その宴席で、額田は主人の宝女王から熟田津を出発する時に、兵士たちを鼓舞する歌…

  • /39 澤田瞳子 画 村田涼平

     唯一の例外は、宝女王(たからのおおきみ)の行幸に扈従(こしょう)した少女の日の思い出を詠んだ、「秋の野の み草刈り葺(ふ)き宿れりし 兎道(うじ)のみやこの仮…

  • /38 澤田瞳子 画 村田涼平

     普段仲の良い兄弟が、これほど言い争うのは珍しい。いつしか宴席は水を打ったように静まり、前庭で騒いでいた兵たちまでが、睨(にら)み合う葛城(かつらぎ)と大(おお…

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