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第88回選抜高校野球

青森山田&八学光星監督対談/下 「日本一」かけ決勝で当たりたい /青森

八戸学院光星・仲井監督
青森山田・兜森監督

 <第88回センバツ>

     第88回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)に出場する青森山田・兜森崇朗、八戸学院光星・仲井宗基両監督の対談は、東日本大震災への思いや両校によるセンバツ決勝対決の夢に及んだ。(司会=村田隆和・毎日新聞青森支局長)

    八戸学院光星・仲井監督、「8強」目標ではダメ/青森山田・兜森監督、先に負けぬよう必死

     −−今年は東日本大震災から5年のセンバツです。

     仲井 監督として初めてのセンバツが2011年でした。それ以前4度のセンバツはいずれも初戦敗退で、11年は何とか勝ちたいと3月初旬には沖縄でキャンプを行いました。その帰途、飛行機が羽田空港に着く直前に耳を疑うようなアナウンスがあり、結局沖縄に引き返しました。

     ニュースを見ていると小学校高学年くらいの女の子がぽつんと座ってインタビューに答えていて、淡々と「当たり前にご飯を食べてお風呂に入って、でも今家族がどうなっているのか分からない。家もなくなって、今までがいかに幸せだったか分かりました」と話したんです。人間は本当にショックを受けると、感情が抜けてかえって淡々となる。血の汗を流すような気持ちでやっとつかんだ甲子園ですが「野球をやっている場合じゃない」との思いに駆られました。センバツが開催されると、大学の後輩でもある東北(宮城)の我妻敏部長(現監督)がぎりぎりに来たんですね、泥だらけのジャージー姿で。改めて選手に「野球をやらせてもらえていることを忘れちゃいけない」と話しました。翌年以降(センバツへは)3月11日に黙とうをささげて学校を出発することにしました。当時のことは一生忘れてはいけないし、東北の粘り強さを証明していかないとと思い、今に至ります。

     兜森 当時はコーチで、2日後、宮城県内に合宿に出るところでしたが、津波が襲い、先方と連絡が取れなくなってしまいました。(震災から)5年たとうが10年たとうが、ずっと大切に思っていかなくてはいけないことです。今回21世紀枠で出場する釜石(東北・岩手)とも一緒に頑張りたいし、自分たちの試合はもちろん全力でやるけれど、可能な限り釜石、光星の試合も実際に見たいと思っています。

     −−センバツの目標は、ともに「日本一」です。

     仲井 「ベスト8を目標に」と言っていてはいけない。二つしかない東北の一般枠をいただいたのですから日本一を目指さないと。ただ、そこに至る根拠は必要だし、裏付けになる地力はつけていきたいと思います。

     兜森 私が言う日本一と仲井監督の日本一は違うと思います。私は選手目線で日本一という目標を立てることによって、指導を学ぶ材料になると思っています。昨秋の明治神宮大会でも初戦の東邦(東海・愛知)戦はあれだけ粘り強く戦ったのに、続く敦賀気比(北信越・福井)戦の前にはまるで別のチームのようになっていて情けなくなりました。なので翌日にはもう「日本一」と伝えましたし、そう言って取り組んでいくことが、センバツにも夏にもつながっていくのだと思います。そういう意味での日本一です。

     仲井 大阪桐蔭(近畿・大阪)は憎らしいぐらい本気で「日本一」と言っていますよね。自信満々すぎて「コノヤロー」と思いますけれど(笑い)。

     兜森 光星と決勝で戦うことを夢見てやっています。山田が先に負けないように必死になって食らいついていきます。

     仲井 本当に良きライバルの2校だと思います。せっかく同時出場のチャンスをもらったので決勝で戦えればと思います。出場が決まった時に私も「先に負けるわけにはいかない」と言いましたが、そういう思いが両チームにあれば、おのずと決勝戦につながっていくと思います。また、ぜひそうなりたいと強く思っています。

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