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小坂将商さん=選抜高校野球大会で初優勝した智弁学園の監督

小坂将商さん

<第88回センバツ高校野球>

    小坂将商(こさか・まさあき)さん(38)

     劇的な延長サヨナラ勝ちで、母校の監督就任から10年で初の全国制覇を達成。「涙が出るかと思ったが、笑うことしかできなかった」と白い歯を見せた。話し上手なタイプが多い高校野球指導者の中では珍しく口数が少なく、純朴な雰囲気を漂わせる。

     高校3年時は主将の中堅手として夏の甲子園で4強入りし、法政大でも4年時に主将。松下電器(現パナソニック)で5年間プレーし、誘いを受けて2005年1月に母校のコーチに転身した。

     ところが、直後に恩師の上村恭生監督(当時)が病に倒れ、同年末には急逝したため、06年4月から監督に。「何が何だか分からないうちに試合が終わる。指導者として力がなかった」と当時を振り返る。試行錯誤を重ねるうちに「自分の高校時代より、今の方が高いレベルの野球をしている」と気づき、選手の個性を尊重するようになった。現役時代は右打ちだったが、「選手たちが左打者の打球にも慣れるように」と考えて、練習を重ねて左打ちでもノックできるようになった。

     高校球界では、智弁学園の兄弟校の智弁和歌山が全国制覇3回と有名。「高校時代から智弁学園のバッグを持っていると、智弁和歌山に間違えられて悔しかった」と振り返り、今回の初優勝に「奈良の智弁学園も少しはみなさんに分かってもらえたのでは」。野球以外に趣味を持たないという武骨な男は、少しだけ誇らしげだった。<文・来住哲司 写真・津村豊和>


     ■人物略歴

     和歌山県那賀町(現紀の川市)出身。監督として甲子園は春夏計7回目。奈良県五條市に妻、1男1女と暮らす。

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