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第89回選抜高校野球

工大福井 スタッフ紹介/3 安久洋子さん=部長 /福井

グラウンド脇で選手に声をかける福井工大福井野球部部長の安久洋子さん=福井市菅谷で、立野将弘撮影

 <センバツ2017>

    “母”の声かけ選手励ます 安久(あんきゅう)洋子さん(55)

     「最近調子上がっているってコーチから聞いたよ。甲子園でも頼むわね」

     グラウンド脇で練習中の島谷元貴捕手(2年)に声をかけると、島谷捕手も笑顔で返事した。わずかなやり取りから選手の顔色や状態を探る。「普段から話していると、試合日の状態が分かる。ベンチで励ましてフォローするのも役目」と話す。

     大会出場に必要な書類作成や練習試合の審判員手配など、部長の仕事は野球部の事務手続き全般に及ぶ。更に、部員への声かけや食事トレーニングでの炊き出しなど「できることは何でも」してチームを支える。

     鯖江市出身。武蔵野音大で声楽を専攻し、音楽教諭として勤務する。2012年秋に部長に就任したが、「野球経験はなく、ノックもできない。何をしたらいいのか分からなかった」。ベンチの端で、ただ立っているだけの日々が続いた。

     転機は13年夏の県大会。保護者が用意した冷えたおしぼりを、顔を真っ赤にしてベンチに帰ってきた選手たちに手渡すと、気持ちよさそうに顔を拭った。すぐにおしぼりは無くなり、ベンチ裏で洗って冷やしてどんどん替えを作った。動き回って靴擦れができた。

     しかし、「あの時に殻を破れた」と振り返る。今ではチームのお母さんのような存在だ。

     昨春センバツでは緊張して、選手たちへの声かけをうまくできなかった。「今回はきちんと声をかけたい。いつもの力を出せたら、この子たちはやってくれる」

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