メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

未踏の頂へ

静高センバツ’17 迫力の演奏、選手鼓舞 吹奏楽部、憧れの甲子園へ /静岡

野球部からもらった色紙を手に笑顔を見せる吹奏楽部の府川由賢部長(右)と影山実紀副部長(左)=静岡市葵区の静岡高で

 <第89回選抜高校野球>

     19日開幕のセンバツで、静岡高アルプススタンドの応援の中心となるのが吹奏楽部だ。

     吹奏楽部は、毎年3月末に開かれる定期演奏会に向けて日々練習を積む。地域のイベントに出演することもあり、野球部の試合には活動の合間を縫って参加している。フルートやクラリネットなど9種類の楽器を使って「突撃のテーマ」「燃えろ・覇者」など8曲を披露する。

     現在は1年生16人、2年生17人の計33人が在籍しているが、全員甲子園球場での演奏経験はないだけに、憧れは強い。

     2年生は定期演奏会で引退するため、春はそのための練習で忙しく、応援は通常、夏で終わる。

     昨夏、2年生が甲子園で演奏する最後のチャンスになるはずの大会で、静高は浜松商に3-4で敗れ4回戦で敗退。「もう甲子園には行けないのかな」。部員の落胆ぶりはすさまじく、府川由賢(よしたか)部長(2年)は「その日は練習に手がつかなかった」と振り返るほど。

     だが、昨秋に再びチャンスが訪れた。野球部は東海地区大会を順調に勝ち上がり、2年ぶりの優勝が目の前に迫った時、「準決勝から応援に来てほしい」と鳥居春仁校長から吹奏楽部に声がかった。しかし、準決勝と決勝の日は定期演奏会の練習日。応援に行けば練習はつぶれる。部員からは不安の声が聞かれた。「応援に行ってる場合じゃない。でも行きたい」。議論の末、大多数の部員が応援に賛成した。

     吹奏楽部が加わった準決勝から、静高の勢いは増し、圧倒的な強さで優勝した。影山実紀副部長(2年)は「東海大会の応援に行ったことで野球部との絆が深まった」と話す。

     定期演奏会は31日。日程をにらみ、3回戦までは甲子園で応援することになった。

     吹奏楽部の熱意を野球部も感じ取った。甲子園に出発する13日。休み時間に小柳廉主将ら野球部の2年生ほぼ全員が府川部長の教室前に集まった。手には、ナイン全員から感謝のメッセージが寄せられた色紙。「とても力になっています。甲子園でも熱い応援を」(小柳主将)「アルプスとグラウンドで一つになって一緒に優勝を目指しましょう」(大石哲平選手)

     部屋のホワイトボードに色紙を飾り、33人の部員は甲子園をイメージしながら練習を続けている。「迫力ある応援をすれば、選手の気持ちも乗ってくる。乗せて絶対に勝たせる」(府川部長)【古川幸奈】

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    関連サイト