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選抜高校野球

先輩のアンダーシャツに雪辱誓う…宇部鴻城

声を上げる宇部鴻城の正木雄大捕手=阪神甲子園球場で2017年3月25日、宮間俊樹撮影

 第89回センバツ第6日の25日、宇部鴻城(山口)の正木雄大(ゆうた)捕手(3年)は、けがで最後の夏を棒に振った一つ上の先輩の悔しさが詰まったアンダーシャツを着て、初戦の大阪桐蔭戦に臨んだ。優勝候補相手に0-11で敗れセンバツ初勝利はならなかったが「夏こそ勝てるようにまた練習したい」と雪辱を誓った。

 初回に5失点する苦しい展開。ピンチのたびに投手に声をかけに行ったが、流れを変えることはできなかった。「投手陣のストライクが入らない中、自分も焦ってしまった」と悔やむ。

 昨年7月の山口大会敗退翌日、丸山颯太さん(18)から愛用していたアンダーシャツを受け取った。「俺の悔しさを絶対に晴らしてほしい」。入学時から捕手のイロハを教えてくれた先輩で、2人は「丸さん」「正木」と呼び合う仲になった。だが丸山さんが前年の冬に左膝半月板を損傷したこともあり、山口大会でマスクをかぶったのは正木捕手だった。

 決勝まで勝ち進んだところで落とし穴が待っていた。ショートバウンドする投球を後逸するのが怖く、低めの変化球を要求できなかった。八回に集中打を浴び、あと一歩で甲子園に届かなかった。先輩の代わりの大役を果たせず、ふがいなさにあふれ出る涙が止まらなかった。

 あれ以来、毎日の練習前にグラウンド隅にある道具倉庫に張られた決勝の新聞記事を見て、気持ちを奮い立たせてきた。低めの球を止める練習も徹底し、秋の中国大会では「ワンバウンドでもいいから低めに投げろ」と自信を持って投手に要求できるようになった。

 それなのに--。中国大会を制したチームの要が、この日は一転して「インコースの次はアウトコース」などとリードが単調になり、大量点を許した。「技術面でも精神面でも実力不足だった」。大舞台での新たな悔しさをバネに、夏までの猛練習を心に決めた。【真栄平研】

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