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高校野球・新世紀

第3部 生き残り懸けて/1 「売り手市場」加速 「金の卵」奪い合い

U-15アジア選手権に臨んだ日本代表。高校での活躍が期待される

 少子化や野球離れが進み、高校野球に力を入れている学校にとって厳しい時代になっている。そんな中、特待生制度を利用する私学だけでなく、公立校までもが独自の方法で有力選手の入学や育成に力を注いでいる。第3部では、生き残りを懸け、あの手この手で奮闘努力する各校の姿を追う。

 11月上旬に静岡県伊豆市内で開催された軟式のU-15(15歳以下)アジア選手権。中学校の軟式野球の全国大会での活躍などをもとに選考された日本代表チームは、地元開催で優勝した。その会場には、高校の硬式の指導者の姿もあった。

 日本高校野球連盟の規定では、高校野球関係者が中学生選手側と接触するには、中学校長の承認の上、担任や保護者との面談に限るとしている。面談の解禁時期は都道府県によって異なるが、秋から冬にかけてが一般的だ。だが、スタンドから選手を視察していた高校の指導者は「軟式であっても、全国大会に出るような選手の進路は、中3の春から夏にかけて決まってしまう」と言う。

 ボーイズリーグなど硬式の選手が注目されがちだが、軟式でもトップ級の選手は有望視される。実際、2015年の前回大会で日本の主将を務めた椿原塁は延岡学園(宮崎)で今秋の九州大会4強入りに貢献。昨年の全国中学軟式大会優勝投手の奥川恭伸は星稜(石川)を今秋の北信越大会準優勝に導いた。

 硬軟問わず、有望な中学生は甲子園常連校に進学する傾向にある。この指導者が教える私立校は近年、甲子園から遠ざかっており、思うように選手が集まらないという。有望選手ばかりの日本代表をわざわざ視察に来たのは、追加招集などでまだ進路が決まっていない選手がいるのでは、という淡い期待からだった。しかし、興味を持った選手は地元の公立校志望と判明。「わずかな可能性に期待したんだが……」。後ろ髪を引かれる思いで球場を後にした。

 中学生の野球人口が減る中、必然的に選手探しは激化する。そのため、視察の時期も早まっているとその指導者は明かす。「中学生は最初に話があった高校の印象が強く残ることが多い」とし、11月の時点ですでに中学2年に目をつけ、関係者を通じて非公式に秋波を送る高校も少なくないという。

 今回のU-15では、すでに進学先を決めている選手もいたが、一方で未定の選手もいた。その一人は、すでに複数の学校から関心を示されているものの、別に意中の高校があるという。選手の父親は「この大会での活躍次第では、希望している学校から話があるかもしれない」と期待を寄せていた。早々に進学先を決めず、より希望に近い高校をじっくりと選ぼうとすれば、おのずと興味を持つ高校が増え、競争は激しくなる。

 少子化が進み、有望な中学生は「金の卵」だ。大学生の就職事情とも似て、まさに売り手市場となっている。【安田光高】=つづく

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