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高校野球・新世紀

第3部 生き残り懸けて/4 「中高一貫」利点生かす

ノックで打球が転がってから送球までの時間を計る秀光中の捕手(左)=安田光高撮影

 高校野球では、勧誘行為につながるとして、中学生が高校の練習に参加することは禁止されている。例外は中高一貫校。中学3年の大会終了後からは可能となる。青森山田中は硬式のシニアリーグが夏に終わった後、平日に週1、2回、高校の練習に参加する。青森山田高の兜森崇朗監督(38)は「4月にいきなりスタートするより、練習の流れや雰囲気を体感できる」と話す。しかし、中高一貫の効果は練習参加だけではない。直接交流しなくても、高校を見据えた練習が中学段階からできることが強みだ。

 仙台育英(宮城)の中高一貫校である秀光中は1996年に創立した。運動部がなかったことから、2005年に軟式の野球部が創部され、翌年、仙台育英出身の須江航監督(34)が就任した。以後、少しずつ力をつけ、10年からは毎年、全国大会に出場している。この頃から高校進学後を意識するようになったという。

 須江監督によると、仙台育英のベンチ入り選手に求められるスイングスピードは900グラムのバットで130~140キロ。中学入学時に780グラムのバットで100キロをクリアし、在学中に140キロ台を出せれば、高校で目標値に到達するという。「長年の統計からこの基準を満たし、適切なトレーニングをすれば、成長できる」と力説する。

 また、秀光中の練習では、挟殺プレーやけん制を受ける際のベースへの入り方など質の高い動きやセオリーを徹底的に覚え、曖昧なプレーになった場合は何が問題だったかを選手だけで話し合う。仙台育英は学生コーチが練習メニューを決めるなど、選手主体でのチーム運営が特徴で、須江監督は「自己解決能力を中学段階で養っておくことで、仙台育英という自由な環境になった時に才能が開花する」と強調する。

 選手は仙台市内とその近郊出身者が中心で、県外も隣県がほとんど。推薦入試などはなく、一般受験に合格する必要がある。そんな中、15年夏の甲子園準優勝時のエース・佐藤世那(オリックス)や今年のU-18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)日本代表の西巻賢二(楽天)らを輩出した。全国から選手を集めなくとも、6年教育の利点を生かし、甲子園で活躍できる選手を育てている。【安田光高、村田隆和】=つづく

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