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センバツ21世紀枠

候補校紹介/1 函館工(北海道) 「ドリル練習」力磨く

駐輪場で練習する函館工の選手たち

 3月23日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する第90回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の出場36校が今月26日の選考委員会で決まる。うち3校は、困難な条件の克服や地域貢献など他校の模範となるべき要素を選考基準に加えた「21世紀枠」。全国9地区の候補校を紹介する。

     「よし」「ハイ」。グラウンドが雪に覆われた12月下旬。北海道函館市の国指定特別史跡・五稜郭跡に近い函館工では、選手たちが声を掛け合い守備練習に励んでいた。その場所は、校舎下吹き抜けの駐輪場スペースだ。

     学校の敷地は広くなく、グラウンドはラグビー、サッカーなど他の四つの運動部と共用。45人の野球部がフルに使えるのは月2回程度で、冬から春にかけては雪や雪解けのぬかるみでコンディションも良くない。さらに山本裕也監督(37)によると「専用バスがなく遠征にもあまり行けない。試合前日に練習できないこともある」。だからこそ、練習には工夫を凝らす。キーワードは「テーマ」と「ドリル」だ。

     冬季は複数のグループに分かれ、駐輪場でのゴロ処理やビニールハウス内での打撃練習、ウエートトレーニングなど、狭い場所でもできる練習を次々に展開。時には10種類ほどのメニューを順番に、授業のように40~50分ずつこなす独自の手法を編み出した。

     主導するのは主将と副主将、5人のポジションリーダー。股関節の使い方など日ごとにテーマを設定。「ドリル」と呼ぶ反復練習を徹底していく。「当てるのが早い」などと声を掛け合い、練習後の反省を経て翌日のメニューを組み立てる。

     選手たちは「どうすれば勝てるか考えて練習するようになり、プレーが変わった。時間より質」と言い切る。平日3時間、週末6時間と限られた練習時間のなかで地力を上げ、昨秋の道大会では8強に進出。2回戦では甲子園出場経験のある武修館相手に13安打で快勝するなど強打を発揮した。

     山本監督は「積極的な地域貢献」を掲げ、冬季イルミネーションの設置を手伝うといった工業高らしいボランティアも盛んだ。時田幹太主将(2年)は「支えてくれる地域に感謝し、練習できることを誇りに励みたい」と春の知らせを待っている。【山田泰雄】=つづく

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