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飛躍・日大三センバツへ

/上 弱さ自覚、チームに「まとまり」 連打武器に大量点 /東京

秋季東京大会の決勝。九回表に逆転し、生還した木代選手(右)を出迎えて盛り上がるベンチ=神宮球場で昨年11月5日

 <第90回記念選抜高校野球>

     「あれだけバットを振ってきたんだから、打てないはずがない」。日置航主将(2年)は最後の攻撃に入る前、円陣のなかで、こう呼び掛けた。

     昨年11月5日、神宮球場で行われた秋季東京大会の決勝。九回表、1点を追いかけていた日大三ナインは主将の言葉に応え打者13人、6安打の猛攻で8点を奪い逆転。11-5で佼成学園に勝ち、センバツ出場を確実にした。

     「このチームは打てるようになるのかな」。昨秋発足した新チームに、小倉全由(まさよし)監督は不安を抱いた。それまでのチームは、プロ野球DeNAに入団した桜井周斗投手(3年)、桜井投手とともに高校日本代表に選ばれた井上大成内野手(同)ら、全国レベルのメンバーがいた。

     「実力差」は選手も自覚していた。体格を見ても、前期のレギュラーメンバーより平均身長は3センチ低かった。「今までの日大三より練習しないといけない」。チームメートにそう繰り返した日置主将は振り返る。「弱いと言われ続けたからこそ『負けるもんか』と練習に励んだ」

     それが試された秋季東京大会で、ナインは前評判を覆す攻撃力で相手チームを圧倒した。わけても際立ったのが、決勝戦で見せたような集中打だった。決勝までの8試合のうち、6試合がコールド勝ち。1イニングに5点以上を奪った試合は5試合を数えた。

     「長打は少ないかもしれないけれど、連打でビッグイニングを作るのが武器です」

     秋季東京大会直後の明治神宮大会を含む計9試合でチーム最多18打点を挙げた大塚晃平外野手(2年)は胸を張る。試合数が違うため単純比較はできないが、一昨年秋に15本だった本塁打数は7本に減ったのに、逆に打点は63点から83点に上がっている。

     実際、チームは「打線のつながり」を追求してきた。上野隆成副主将(2年)は「練習中もチームのまとまりを意識している」。

     たとえば、ウオーミングアップで4人1組で走る時も、列が崩れないよう自主的に声を掛け合う。「接戦に勝つには、まとまりと緻密さが必要。練習で意識してきたことを試合で出せた」と語る。

     「大会中にこんなにチームは伸びるのか、と勉強させてもらう気持ちだった」。秋季東京大会で7年ぶりの優勝を味わった小倉監督の感慨だ。

     ナインは日大三の伝統である「強打」をさらに磨き上げ、春に挑む。初戦で敗れた昨春の悔しさを晴らし、1971年から遠ざかっている優勝を目指す。【蒔田備憲】

         ◇

     第90回記念選抜高校野球大会に、都内から日大三が挑む。2年連続20回目の出場を勝ち取ったチームの飛躍を紹介する。


    春夏3回優勝

     1929(昭和4)年、男子校の日本大学付属赤坂中学校として創立した。76年、町田市に全面移転し、87年に男女共学になった。校訓は「明確に正義を貫く強い意志」という意味の「明・正・強」。男子テニス部や陸上競技部の選手も全国レベルで活躍しているほか、吹奏楽部など文化部の活動も盛ん。

     野球部は学校創設とともに発足。現在の部員数は、女子マネジャー3人を含め44人。センバツは71年に初優勝し、62年、72年、2010年と準優勝を3回経験している。夏の甲子園は16回出場し、01年と11年の2度優勝している。


     ◆センバツ出場までの軌跡

    秋季東京大会1次予選

    1回戦   13-0 正則

    代表決定戦  9-0 豊多摩

    秋季東京大会

    1回戦   7-1 城東

    2回戦  10-3 修徳

    3回戦   8-1 昭和

    準々決勝 12-5 帝京

    準決勝  12-2 日大豊山

    決勝   11-5 佼成学園

    明治神宮大会

    1回戦 6-7 日本航空石川

    〔都内版〕

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