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春を呼ぶ

センバツ90 話題校/1 意見出し合い、底上げ 大阪桐蔭(大阪)

走者を配置して守備練習をする大阪桐蔭の選手たち=大阪府大東市で、三村政司撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

     3月23日に開幕する第90回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)には史上最多タイの36校が出場する。連覇を目指す前回覇者や初出場校などその顔ぶれは多彩だ。節目の大会で甲子園で満開の花を咲かせそうな話題校を紹介する。

     1月のある日、西谷監督は選手たちの変化に気がついた。いつもは同学年同士で行っていたキャッチボールを、2年生と1年生が組んで投げ合っていた。提案したのは主将の中川だった。周囲から「最強世代」と呼ばれる中川ら2年生に対して遠慮がちな1年生との距離を埋め、結束力を高めたいというのがその狙いだった。

     中川ら5人は昨春のセンバツで、優勝の瞬間をグラウンド上で迎えた。夏の甲子園にも出場。経験値の高さは抜きんでている。近畿大会では4試合で柿木、根尾、横川がそれぞれ完投し、自責ゼロ。攻撃では相手投手が警戒しすぎて四死球を連発するほど1番・藤原、4番・根尾らの存在感は際立っていた。

     転機は昨秋の明治神宮大会。準決勝の創成館(長崎)戦の三回に藤原と根尾の失策などで4点を失うと、打線も淡泊なまま敗れた。中川は「個々人が自分の事ばかり考えていた」と振り返る。個の力だけで勝ててきただけに、無理もなかった。

     新チームで初黒星を喫し、中川は考えを改めた。常に声を出し、リーダーシップを発揮してきたが、ミーティングを他の2年生に仕切らせ、積極的に話をさせるようにした。すると、人前で話すのが苦手な藤原が、「練習に集中できる12月はもっと個々のレベルを上げよう」と個人練習の強化を提案した。昨年9月のU-18(18歳以下)ワールドカップで米国と対戦した藤原は、「チームがまとまっても個の力が足りなければ勝てない」と感じたからだという。中川は「自分にはない考え」とそれを支持した。

     「チームの底上げのため」という共通目標を持ちながら、さまざまなアイデアを出す。史上3校目の春連覇に向け、前回王者はさらに高みを目指している。【安田光高】=つづく

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