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春を呼ぶ

センバツ90 話題校/3 目標一つ、力融合 松山聖陵(愛媛)

愛媛、沖縄、兵庫、大阪などさまざまな出身者が集まる松山聖陵の選手たち=貝塚太一撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

     4番・平良は入学当初を振り返る。「最初は言葉がうまく伝わらなかった」。チームには、地元・愛媛や関西のみならず、平良のような沖縄出身の選手がいる。当然、方言や生まれ育った環境などは異なるが、甲子園を共通目標とし、センバツ初切符をつかんだ。

     沖縄からの選手が入学するようになったのは、荷川取(にかどり)監督が復帰した2010年以降だ。荷川取監督は1999年のセンバツで沖縄尚学の三塁手として優勝経験を持つ。04年、当時の校長の「野球部を変えて学校を変えてほしい」という熱意に打たれ、監督就任。07年に一度退いたが、復帰を機にその熱意を現実化したい思いを強め、出身の沖縄の選手を本格的に視察するようになった。愛媛は強豪私立の済美に加え、今治西や宇和島東など公立の人気も根強く、有望選手が分散するという背景もあった。

     沖縄では中学の軟式野球部を夏に引退した3年生で地域ごとに硬式の「育成会」チームを作り、秋以降、県内各地で大小の大会を毎週のように開いている。地元の高校で野球を継続してもらうことを目的に06年に始まったが、沖縄以外の指導者が隠れた逸材を探す場にもなっており、荷川取監督も足を運んだ。

     その結果、近年は沖縄出身者が1学年5人前後に。16年夏には春夏通じて初の甲子園出場も果たした。現チームも「育成会」出身の平良ら沖縄育ちの4人がレギュラー。愛媛出身のエース土居は「沖縄出身者は体育の授業で他のスポーツをやってもすごい」と運動能力の高さに感心する。

     当初は気質の違いなどで戸惑いもあったが、寮生活や苦楽を共にしてチームの絆も深まった。「今も沖縄の言葉で話すけど、みんなが理解できる」と平良。融合した力を大舞台でも見せる。【新井隆一】=つづく

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