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タイブレークの時代

センバツ90/上 先攻、後攻 選択難しく

今年のセンバツ大会から甲子園大会で初めてタイブレークが導入されることを想定し、審判ら大会関係者がスムーズな試合進行のため練習会を実施した=猪飼健史撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

     今年のセンバツから甲子園大会で初めて、タイブレーク制度が導入される。延長十二回を終えて同点の場合、十三回からは無死一、二塁の状況から攻撃を開始する。これまでは延長十五回終了時点で同点の場合は引き分け再試合となり、数々の名勝負も生まれてきた。投手の負担軽減のために導入される新たな制度で高校野球はどう変わるのか。出場36校の監督へのアンケートをもとに探る。

     一発勝負の高校野球は、延長戦に入ると後攻の方が精神的に優位に立てると一般的にはみられてきた。過去10年のセンバツで延長となった31試合(再試合を除く)のうち後攻が18勝と半数を超える。点が入りやすい状況を作るタイブレーク制度が導入されると、先攻、後攻どちらが有利になるのか。毎日新聞が今センバツ出場36校の監督を対象に行ったアンケートでは「先攻」と答えたのは10人、「後攻」は19人だった。残りの7人は「どちらでもない」「わからない」と回答。後攻派が多いものの、判断の難しさもうかがえる。

     先攻派は、点差を考えずに自由に攻められるうえ攻撃の選択肢も多く、先に得点を奪えば主導権を握ることができるため有利だと考える監督が多い。英明(香川)の香川智彦監督(60)は「先に仕掛けられるので、先攻の流れで試合を進められる」と話す。心理面での影響を指摘するのは日大山形の荒木準也監督(46)で「先に点を取ってしまえば点差によって守備位置を変えられる。1点差だと、後攻の打者により重圧がかかるのでは」とみる。

     後攻派は、点差によって確実に1点を取りに行くのか、強打するのかなどプランを明確にできる点が有利とみる。さらに表を無得点に抑えれば、心理的にかなり優位に立てる。打撃重視のチームである日本航空石川の中村隆監督(33)は「後攻だと何点とれば勝てるのかがわかるので攻めやすい」と言う。

     すでに導入している社会人野球では、タイブレークになれば先攻有利という見方をする関係者が多い。社会人野球日本選手権では導入された2003年以降、タイブレーク17試合中11試合で先攻が勝った。そのうち先攻が2点以上取って勝ったのは9試合だ。社会人のタイブレークは昨季までは1死満塁からの開始だったため高校野球より点が入りやすいという面はあるが、傾向としては参考になる。実際、社会人の監督にアドバイスを求めたという出場校監督もいる。

     戦いはプレーボールがかかる前の先攻、後攻を選ぶじゃんけんから始まる。その時、タイブレークまで見据えて選ぶのか、チームによって狙いや考えは異なるだろう。【浅妻博之】

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