メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

頂点めざして

智弁和歌山 心も満たす愛情夕食 下宿部員に老舗食堂 「わが子のよう」見守る /和歌山

夕食を囲む智弁和歌山の選手たち=和歌山県海南市名高のみき乃やで、木原真希撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

     23日開幕の第90回記念選抜高校野球大会に出場する智弁和歌山で下宿している野球部員の夕食を用意しているのが、海南市にある老舗食堂「みき乃(の)や」だ。店長の中野喜実雄(きみお)さん(59)が栄養バランスを考えつつ、食が進むようメニューや味付けを工夫。選手たちを優しく見守り、時には励まし、胃袋だけでなく、心も満たしている。【木原真希】

     練習を終えた選手たちは日々、下宿先のアパートに帰る途中、JR海南駅西口にある店に立ち寄る。中野さんが厨房(ちゅうぼう)からそっと見守る中、選手たちはくつろいだ雰囲気で夕食をとっていた。この日のメニューは、クリームシチュー、焼き肉、モヤシとピーマンの炒め物、刺し身にご飯と盛りだくさんだ。

    食堂「みき乃や」のスタッフ。左上から時計回りに、店長の中野喜実雄さん、長男真輔さん、妻登記さん=和歌山県海南市名高で、木原真希撮影

     中野さんは串本町出身で旧国鉄に勤務。妻登紀(とき)さん(56)と結婚し、登紀さんの実家のみき乃やを1987年に継いだ。創業は1923(大正12)年で、中野さんで4代目となる。

     智弁和歌山が強豪として全国的に知名度を上げた1990年代半ば、選手の保護者から「コンビニ食では栄養が偏る」と夕食の提供を頼まれ、快諾した。

     キムチ鍋や水炊き、野菜と豚肉の炒め物など4~5品を1食1000円で日替わりで提供する。食欲が落ちる夏には、冷やし中華やそうめんなど食べやすい麺類を出す。ご飯を2倍に盛ったカツ丼が人気メニューだ。

     店は、中野さん夫妻と長男真輔さん(34)を中心に切り盛りする。登紀さんは「選手はわが子のようにいとおしい」といい、調子が悪いと聞くと励ましの言葉をかける。ただ平素は「リラックスして食事してほしい」と極力野球の話題は持ち出さない。

     目代康悟(めだいけいご)選手(2年)=青森県八戸市出身=は「登紀さんは第二のお母さんのような存在」と感謝する。

     登紀さんは「私たちも刺激をもらっている」と話し、中野さんは「店に来ている全員がベンチに入って活躍してほしい」と願っている。

    毎日新聞のアカウント

    8月17日の試合

    話題の記事

    関連サイト