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タイブレークの時代

センバツ90/下 けが予防、評価と懸念

甲子園での試合後、肩を冷やす投手。肩や肘をどう守っていくか継続した検討が必要だ=宮武祐希撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

     タイブレークが導入された大きな理由に、投手の肩肘などのけが予防がある。

     毎日新聞がセンバツ出場36校の監督に行ったアンケートでは、19人がタイブレーク導入は健康管理に「効果あり」と回答した。伊万里(佐賀)の吉原彰宏監督(43)は「再試合はもう1試合増えるため、(投手は)かなり楽だと思う」と再試合を行う決勝を除き勝敗が必ず決まる制度を評価する。

     一方で、13人は「効果があると思わない」と答えた。慶応(神奈川)の森林貴彦監督(44)は「延長十二回プラスタイブレークまで一人で投げれば、球数はかなり多い。その投手が翌日投げることには何の制限もない」と指摘する。高校野球特別規則では、一人の投手が投げられるのは「1試合15イニング以内」と制限するものの、連投に規定はない。勝敗が決まらない限り試合は続き、勝者は連戦になる可能性も残る。

     球数や投球回の制限や大会日程の変更など根本的な解決策を求める声も多い。中央学院(千葉)の相馬幸樹監督(38)は「コンディショニングトレーナーがベンチ入りできるようにしてほしい。準々決勝、準決勝は中2、3日など余裕を持った大会運営を」と希望する。

     ただ、球数や投球回制限には反対の声も根強い。県立の東筑(福岡)の青野浩彦監督(57)は「公立にとっては無理がある。今以上に私学有利になるのでやめてほしい」と主張する。選手層の厚い私立に対し、公立はエース頼みのケースも多く、球数や投球回が制限されれば不利との見方だ。

     普段の練習から投手の健康管理を考えた取り組みをしていると回答したのは9割以上の33人。2008年からの10年間の春夏の甲子園での試合で延長十三回以上となったのは春9試合、夏はわずか1試合にとどまるだけに、タイブレークだけで投手のけがを防ぐというのは難しい。

     日程が過密な甲子園や夏の地方大会などの本番で、公平性も考慮しながらどう負担を軽減していくのか。継続して検討していく必要がある。【新井隆一】

    毎日新聞のアカウント

    4月3日の試合

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