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第90回選抜高校野球

大阪桐蔭・中川主将 夏の落とし物、あったから 守備ミス教訓 先輩の言葉、前向く力

大阪桐蔭の中川卓也主将の帽子には、前主将からのメッセージ「主将力」「キャプテンでチームは変わる」がつづられている=大阪府大東市の同校で2018年3月17日、加藤佑輔撮影

 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

     

     第90回記念選抜高校野球大会に出場する大阪桐蔭(大阪)の中川卓也主将(3年)の帽子には、「キャプテンでチームは変わる」と書かれている。昨夏の甲子園で手痛いミスをして敗退し、沈んでいた時に当時の主将、福井章吾さん(18)から託された言葉だ。「どんな時も明るくチームを引っ張る」。背中を見て学んだリーダーシップを発揮するつもりだ。【加藤佑輔】

     一塁手だった昨夏の甲子園3回戦、仙台育英(宮城)戦で悲劇が起きた。1点リードの九回裏2死一、二塁。ゴロを捕った遊撃手から送球を受けたが、一塁を踏み損ね、満塁に。次打者に逆転サヨナラ打を浴び、史上初の2度目の春夏連覇の夢はついえた。

     「自分のせいで負けた」。その日の夜、悲しみに暮れていると、訪ねてきた福井さんに「下を向いていたらあかん」と言われた。「次のチームで中川が折れたらチームは終わるぞ。キャプテンでチームは変わる」。気持ちを奮い立たされた。

     翌日には主将に選ばれた。福井さんに、帽子のつばの裏に前夜の言葉を書いてもらった。背中を押され、「自分が下を向いたらチームも下を向く。どんな時でも前を向く主将になる」と誓った。

     福井さんの代は、1年生が担っていたグラウンド整備や片付けを上級生が率先してするように変え、一体感を高めた。中川主将もその考えを受け継ぎ、劣勢の試合展開では「誰よりも明るく声を出し、雰囲気を盛り上げる」と心がけた。

     中心打者の藤原恭大(きょうた)選手(3年)は、中川主将について「1年生からレギュラーで活躍し、普段のあいさつや寮の掃除などもきちんとしている。選手としても人間としても信頼が厚い」と評価する。

     福井さんから、昨年のセンバツ優勝時のバッティンググローブを贈られた。身長は自分の方が7センチ高いが、サイズはぴったり。力を借りる気持ちで身に着けるつもりだ。「夏の負けがあったからこそ強くなれた、と最後に言えるようにしたい」。もう下は向かない。

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