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’18センバツ・高きを仰ぐ

静高2年連続の挑戦 何気ない会話で支え 下宿切り盛り、近藤ゆみさん /静岡

選手たちと笑顔で会話する近藤ゆみさん(左から2人目)=静岡市葵区で

 <第90回記念選抜高校野球>

    伸び伸びやって

     富士や浜松など遠くに自宅がある静岡高校野球部員20人は学校から約1キロ離れた静岡市葵区にある一軒家の下宿で暮らす。切り盛りするのは、近藤ゆみさん(46)。この家に住み、選手たちの面倒を見てきた母晴恵さん(74)が2016年に脳梗塞(こうそく)で倒れたのをきっかけに引き継いだ。晴恵さんも退院後は仕事を分担し、母娘で選手を支える。

     午後9時を過ぎると練習を終えた選手たちが次々に「帰宅」し、室内が活気づく。「今日は寒かったね」「今晩はカレーだよ」。選手が席に着くと、近藤さんは食事を用意する。近くにある自宅から毎朝午前4時半に下宿先に向かい、朝食の準備を始める。「朝が弱く何個も目覚ましを置いてるんですけど、慣れれば平気」と笑う。

     高校進学で初めて親元を離れる選手がほとんど。心細い時もあるだろうと選手との何気ない会話を心がける。鈴木翔也投手(3年)は「気さくに話しかけてくれるので元気が出る」と感謝する。

     近藤さんの祖母から3世代、60年以上前から下宿として静大生などを受け入れていた。35年ほど前、親戚が静高野球部に入ったのをきっかけに選手が暮らすようになり、現在は静高野球部の下宿となった。

     当時は静高に食堂がなく、選手らに弁当を持たせる必要もあった。「とても朝(登校するまで)には間に合わなくて」(晴恵さん)。選手がそれぞれ持ち寄った約15個の弁当箱におかずを詰め、昼に合わせて届けに行く生活だったという。

     その中で育った近藤さんにとって静高野球部は、幼いころから身近な存在だった。「お兄ちゃんがたくさんいたような感覚で、可愛がってもらいました」。現役の選手たちより年上になった今は見守る立場として、寄り添ってきた。

     選手たちが甲子園に向けて出発した17日、近藤さんも静高まで足を運び、選手たちを笑顔で送り出した。「彼らの目標が優勝なので、やっぱり優勝してほしい。自分の力を出して、伸び伸びやってくれれば」と健闘を祈っている。【大谷和佳子】

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