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第90回選抜高校野球

智弁和歌山4-2富山商 智弁和歌山、再生力

 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

    第3日(25日・阪神甲子園球場)

     ○…2回戦…○

     ▽午前11時32分開始(観衆4万6000人)

    智弁和歌山(和歌山)

      001100020=4

      010010000=2

    富山商(富山)


    【智弁和歌山-富山商】五回途中から登板し、無失点に抑えた智弁和歌山の2番手・池田=猪飼健史撮影

     智弁和歌山が小堀、池田の継投で守り勝った。右腕・小堀が五回途中2失点でしのぐと、池田が内角の直球を有効に使って打たせて取り、被安打3の無得点に抑える好救援。池田は打っても八回に勝ち越しの中前打を放った。富山商は右腕・沢田が7与四球と制球に苦しみながらも粘り強く投げたが、打線がつながらなかった。

     ■白球を追って

    エース離脱、直伝内角攻め

     直球狙いの富山商の5番・前田を133キロの直球で力のない遊ゴロに仕留めた。2点を勝ち越した直後の八回2死二塁を抑えたのは智弁和歌山の2年生右腕・池田。「直球で内角を突けた」。体調不良で登板回避したエース・平田直伝の制球力で快投した。

     五回途中から登板し「直球に振り遅れている」とすぐに感じると、ピンチの場面で勝負球として選択した。打撃マシンを145キロに設定し、平田対策を立ててきた富山商打線を終始、直球で詰まらせた。左足を上げて上体を起こしてから沈み込んで投げる独特なフォームに「タイミングの取り方が難しかった」と前田は言った。

     内角への直球は制球を誤れば、長打になる恐れがある。ただ、自信があった。冬場の練習で毎日、平田と行っていた遠投で80、40、20メートルとどの距離でも平田の胸に投げられるよう練習した。「最初は暴投ばかり。平田さんはいつも胸に来ていた」。参考にする先輩から力みをなくし、リリースの瞬間だけ意識することを教わり、制球力が改善した。

     大会直前に平田が感染性胃腸炎を患ったことで、小堀と2人で初戦を戦うことを前日に伝えられた池田。「『次の試合に投げたい』と言っていた平田さんのために」。昨秋の公式戦でわずか3回あまりの背番号18によって「平田頼み」から脱却した。けがの功名にしては出来すぎだ。【安田光高】

    富山商先発の沢田=森園道子撮影

     ■春きらめく

    顔色変えず161球 沢田龍太投手=富山商・3年

     外角を狙ったスライダーが甘く入る。中前にはじき返された打球は失策も絡んだ。八回2死一、二塁、決勝の2点を与えた場面。派手に感情は出さないが、心の中で悔いた。「もう少し厳しいコースに行けば凡打だった」

     161球の熱投は中身も濃かった。一回の初球では自己最速の142キロ。次打者に143キロ。さらにフォークもさえる。三回1死一、二塁のピンチでは強打者・林に対し、6球中5球がフォーク。捕手の山本が「速球のように来て沈む」と評する130キロ前後の「伝家の宝刀」で空振り三振に仕留めた。ただ、強打の相手に序盤から神経を使って疲れた分、最後に制球力が落ちた。

     マウンドではほぼポーカーフェース。満員の4万6000人に緊張しても、その信条は貫いた。「表情が変わると相手に読まれるから」。すべては「チームを勝たせないとエースじゃない」という強い信念があるからだ。だからこそ、悔しさは一層募る。「勝てるゲームだった。夏に向けてコントロールを上げたい」。口調は淡々としながらも、ぐっと前を見据えた。【新井隆一】

    四回表智弁和歌山1死、東妻が左越え三塁打を放つ=久保玲撮影

    読んだスライダー

     ○…智弁和歌山は8番・東妻の一打で試合の流れを引き寄せた。同点の四回1死から、富山商・沢田の高めに浮いたスライダーを左越え三塁打とすると、続く小堀への暴投で生還した。二回2死一、三塁の好機ではスライダーを打ち損じて中飛に終わっており、「スライダーが多かったので待っていた」。捕手としての鋭い読みが生きた。

    低め狙い同点打

     ○…富山商の1番・横尾が意地の同点打を放った。1点を追う五回2死三塁で外角低めの変化球をしぶとく左前に運んだ。序盤は智弁和歌山の先発・小堀の高めの球に苦しみ、自身も2打席連続で空振り三振。チーム全体で低めに狙いを絞っていた。「ずっと沢田に頼りっぱなしだったので、塁に出ていた沢田を何とか還したかった」という横尾。大観衆の前でプレーし、「注目されるのは嫌いじゃない。楽しかった」と最後に小さく笑った。

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