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第90回選抜高校野球

花巻東1-0彦根東 花巻東、鍛錬の証明 十回サヨナラ勝ち タイブレーク「実践」

 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

    第9日(31日・阪神甲子園球場)

     ○…3回戦…○

     ▽午前11時31分開始(観衆3万7000人)

    彦根東(滋賀)

      0000000000=0

      0000000001=1

    花巻東(岩手)

     (延長十回)


    【彦根東-花巻東】十回裏花巻東無死満塁、藤森の中犠飛で紺野が生還=長谷川直亮撮影

     花巻東が唯一の好機を生かしてサヨナラ勝ち。延長十回、紺野のチーム初安打となる右前打を足場に無死満塁とすると、藤森の中犠飛で決勝点を挙げた。彦根東は左腕・増居が直球、スライダーを制球良く両コーナーに集めて九回まで無安打無得点に抑える快投を見せたが、打線が花巻東の2番手・伊藤を打ちあぐねた。

     ■白球を追って

     九回までは無安打と沈黙して見せ場がなかった。だが、延長十回、4番・紺野のチーム初安打を足場にしぶとく決勝点を奪った攻撃には、花巻東のしたたかさが詰まっている。

     狙い球を絞り切れず14三振を喫し、「私の指示は間違ってばかりだった」と佐々木監督。ただ、「唯一当たった」のは、打者がバントの構えをする際に増居のフォームが崩れる傾向にあることをつかみ、延長十回無死一塁で、代打・八幡に「待て」と指示した上でバントの構えをさせたこと。結果、狙い通りに増居の制球が乱れ、八幡は四球で出塁した。

     無死一、二塁の場面では、選手の判断が光った。続く上戸鎖には「送りバント」のサインが出ていたが、相手一塁手の前に詰める姿を見て「間を狙って打った方がいいと自分で判断した」。3球目、バスターに切り替えて高めの直球を左前へ。満塁に好機を広げると、藤森がきっちり中犠飛を打ち上げた。

     今大会から「タイブレーク制度」が導入されたのを受け、花巻東は攻守の両面で「無死一、二塁」を想定した練習を繰り返してきた。その中で佐々木監督は、選手に自身で状況を判断し、結果的にサインに従わなくてもいいと説いてきただけに「対応力を持って(バスターを)やってくれたことがうれしかった」。四球を選んだ八幡もバントのうまさを見込んで「タイブレークで生きると思ってベンチに入れた」という選手。わずか2安打で手にしたサヨナラ勝ちは、周到な準備の証しでもある。【平本泰章】

    10回無失点好救援

     ○…花巻東の2番手・伊藤が10回無失点の好救援。一回、先発の新田が6球を投げたところで、マウンドへ。ブルペンでの準備は10球程度だったが、テンポ良く投げ込んだ。特にさえたのが変化球。九回2死一、三塁はシュートで三邪飛に。サヨナラ勝ちの瞬間は次打者席にいた。「あそこで回ってきたら、投打のヒーローだったんですけどね」と、いたずらっぽく笑った。

    九回まで無安打無得点に抑えた彦根東の増居=渡部直樹撮影

     ■春きらめく

    無安打無得点、幻に 増居翔太投手=彦根東・3年

     捕逸でピンチが広がった九回2死二、三塁。花巻東の3番・阿部から140キロの直球で空振り三振を奪って、切り抜けた。九回を投げ終え、無安打無得点投球。スタンドから大歓声が上がり、大記録への期待は高まった。

     圧巻の投球だった。130キロ台中盤と120キロ台後半の速さを使い分けた直球がコーナーに制球される。フォームに力みがないから球速以上の切れがあった。六回2死まで花巻東をパーフェクトに抑えた。四球で初めて走者を出した直後も、3球全て直球で押し見逃し三振に仕留めた。九回まで許した走者は四球による4人だけ。奪三振も14を数えた。

     「出来過ぎだっただけに、どこかに落とし穴がある気がしていた」。延長十回、先頭打者に初安打を許す。2004年の東北(宮城)のダルビッシュ有投手(現大リーグ・カブス)が1回戦の熊本工戦で達成して以来のノーヒット・ノーランは、露と消えた。「初安打で力んでしまった」。最後に力尽き、サヨナラ負けした。

     昨夏も今春も、チームを初勝利に導いた大会屈指の左腕。「最後の粘りは花巻東の勝ち方そのもの。負けた感じしかしない」。快挙を逃し、2安打に抑えての敗戦にも、潔かった。【浅妻博之】

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