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第90回選抜高校野球

大阪桐蔭5-1明秀日立 大阪桐蔭、上り調子 「優勝投手」完投11K

 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

    第9日(31日・阪神甲子園球場)

     ○…3回戦…○

     ▽午前8時31分開始(観衆4万1000人)

    明秀日立(茨城)

      000000001=1

      00101012×=5

    大阪桐蔭(大阪)


    【明秀日立-大阪桐蔭】1失点完投した大阪桐蔭の根尾=山崎一輝撮影

     大阪桐蔭が12安打で快勝した。三回に中川の適時二塁打で先制。五回は根尾の適時打で加点した。七回は藤原の適時三塁打、八回は小泉、宮崎の適時長短打で突き放した。根尾は制球に苦しみながらも、要所を締めて1失点完投。明秀日立は九回に細川がソロ本塁打を放ち、さらに2死満塁の好機を作ったが、及ばなかった。

     九回2死満塁のピンチ。153球目。大阪桐蔭の背番号「6」根尾はサインに首を振って、自信のあるスライダーを選択した。左打者の内角低めに鋭く食い込む球に、明秀日立の4番・芳賀のバットは空を切る。11個目の三振で、試合を締めくくった。

     序盤から球が走った。二回は2死一塁から細川に対し、全球直球勝負を挑んだ。カウント1-2からこの日、最速となる147キロで空振り三振に仕留めた。

     2巡目以降はバットを短く持ち、足を上げないノーステップ打法で対応しようとする相手に、キレのあるスライダーも織り交ぜた。七回までわずか被安打1。明秀日立の金沢監督は「さすがの投球」と脱帽するしかなかった。

     この日の朝に先発を告げられたという根尾は「とにかく一回、一回という意識だった」。エース柿木らが控え、気持ちに余裕もあった。六回を終えて100球を超えたが、完投は自ら志願した。ただ、与えた四球は2度の2連続を含む9個に上った。「全く満足していない。大きな課題」と反省した。

     準々決勝を翌日に控え、西谷監督も「(柿木らの)温存は考えていなかったので、大きい」と完投を喜んだ。前回大会は決勝で救援し、歓喜の輪の中心にいた根尾。優勝投手の力投で大会連覇という偉業へ歩みをまた一歩、進めた。【倉沢仁志】

    勢いは主将から

    三回裏大阪桐蔭1死二塁、中川が右越え適時二塁打を放つ=長谷川直亮撮影

     ○…大阪桐蔭の主将で3番・中川がバットでチームに勢いをつけた。三回1死二塁、左打席で一本足打法のように右足を上げて、球を十分引きつけて振り抜き、右翼へ先制二塁打を放った。さらに五回1死一塁から中前打で好機を広げ、貴重な2点目となる根尾の適時打につなげた。チームは2戦連続2桁の12安打。「3、4、5番が打点を挙げて、1、2番がいい仕事をしてくれた。後半にも下位打線が活発に動いて点が取れた」。主将らしく全員をたたえて、満足感もにじませた。

    九回ソロで一矢

    九回表明秀日立無死、細川が左中間本塁打を放つ=久保玲撮影

     ○…明秀日立の先発・細川は5点を追う九回に高めの速球をたたいて左中間席へソロアーチ。自らのバットで一矢報いたが、投手としては12安打を浴び5失点し、134球の熱投は実らなかった。ただ、「自信を持って投げた球をうまく打たれたので悔いはない」。低めのスライダーで空振りが取れ、習得したツーシームで内野ゴロを打たせることができ、「細かい制球とツーシームをさらに磨けば、もっといい投球ができる」と、収穫を強調した。

    「強打の看板」は下ろさない 増田陸(りく)遊撃手=明秀日立・3年

     短く持ったバットが外角スライダーに空を切った。七回の空振り三振が最後のスイングになった。「直球が速く、変化球も切れ、打たせてもらえなかった」と視線を落とした。

     強振するのではなく、必死に食らいつこうとしたのは試合中盤に金沢監督の一言があったから。「コンパクトに振っていこう」。14メートルの近距離から速球を打ち返す練習で、強打を目指してきた。その看板を下ろさざるを得なくなり「自分たちのスイングができなかったから、監督にそう言わせてしまった」。4打数無安打の結果と同じぐらい悔しかった。

     大阪桐蔭の主将・中川とは中学の硬式チームで上位打線を組んでいた。中川が毎日、バッティングセンターに通っていると聞けば、負けじと毎日、行くようにした。「自分を成長させてくれる存在」。甲子園で再会したライバルは2安打と活躍した。「改めて中川のすごさを感じた。もっとうまくなりたい」。どんな投手相手でも打ち勝つ野球ができるよう、出直しを誓った。【安田光高】

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