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夏の高校野球

1人だけの部員 1回戦敗退も「悔いなし」

最後の夏で投球する大湊川内の山道昴昇主将(3年)=青森県八戸市で2018年7月12日、北山夏帆撮影

青森県立大湊高川内校舎 本校の大湊高などから助っ人借りて

 生徒数の減少で2020年度での廃校が決まっている青森県立大湊高川内校舎の野球部が12日、第100回全国高校野球選手権記念青森大会の1回戦に出場した。部員は投手の山道昴昇主将(3年)、ただ一人。本校の大湊高や運動部などから助っ人を借り、試合に臨んだ。結果は38-0で完敗だったが、「練習してきたことをすべて試合にぶつけられた。悔いはない」と胸を張った。

     山道選手は幼稚園の頃から野球を始め、中学まで続けた。高校入学当初は吹奏楽部に入ったが、中学時代の仲間がプレーする姿を見て、「もう一度野球がしたい」という気持ちがうずいた。1年生の秋、3年生が引退して部員がゼロになった野球部に入部。「最後の夏は大会に出たい」と2年後に照準を合わせ、練習を始めた。

     「一人で何ができる」。同級生にからかわれたこともある。渡部伊織監督には「そういう時だからこそ気持ちを強く持て」と鼓舞された。中学時代は外野手だったが、自分がチームの軸になるために投手に転向。監督と1対1で投球フォームを撮影して修正し、変化球も身につけた。

     夏の青森大会を前に周囲に声をかけ続け、本校から野球部員5人と他の部活動から4人が参加。山道選手は最初で最後の夏に臨んだ。「結果じゃない。力を出し切りたい」。相手の県立八戸北高に被安打36と打ち込まれたが、顔色一つ変えずマウンドに上がった。

     試合後、山道選手の目は赤かった。だが、笑顔だった。「悔しいけれど、9人でやる野球はやっぱり楽しかった。助っ人の仲間には感謝しかない」【北山夏帆】

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