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センバツ21世紀枠

候補校紹介/8 富岡西(四国・徳島) 伝統校躍進、地域の希望

守備練習をする富岡西の選手たち

 <第91回選抜高校野球大会>

     徳島県南部の高校球界を支える存在--。それが徳島市の南約20キロの阿南市にある富岡西だ。1964年センバツで初出場初優勝した徳島海南(海陽町)は2004年に近隣2校と統合され、96年夏の甲子園に初出場で2勝して「ミラクル新野」と呼ばれた新野(同市)も統廃合により今春閉校。県南部から甲子園出場校が統廃合されていく中、春季県大会3回優勝などの実績を持つ1896年創立の伝統校が地域の大きな期待を背負う。

     過疎化の進む同市は野球を大きな観光事業と位置づけ、10年に「野球のまち推進課」を設置。北信越のセンバツ出場校の合宿受け入れ、還暦野球大会など野球関連で年間約1万1000人が訪れる。

     強豪校の来訪は同校の強化につながる。17年夏、15年センバツ覇者の敦賀気比(福井)との練習試合では、1年生エースだった浮橋幸太(2年)が完投してサヨナラ3ランを放ち、「勝てないと思っていた相手を抑え、自信になった」と振り返る。その言葉を裏付けるように、チームは昨夏の徳島大会で準決勝に進み、昨秋の四国大会では1回戦で昨春センバツ出場の高知を破るなど初めて4強に入った。

     近年の成長を促しているのが「ノーサイン野球」。小川浩監督(57)が5、6年前に「地方の公立校が強豪私立に勝つため」と取り入れた。平日の練習は1時間半しかなく、グラウンドもサッカー部などと共用といったハンディキャップを埋めるため、選手自身で考える癖を付けさせた。練習も工夫し、守備練習では一球でも多く捕球できるように、シートノックではなく、選手が5列に並んでゴロを処理するやり方で行うことが多い。打撃練習では近くに他部の生徒がいるため、フライやライナーを打つのは禁止されているが、おかげで試合で不用意なフライを打たなくなり、坂本賢哉主将(2年)は「悪いことばかりではない」と強調する。

     21世紀枠の候補校選出は01、08年に続き3回目。「三度目の正直」となる春の知らせを、地域をあげて待っている。【丹下友紀子】=つづく

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