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鳥取有数の進学校 文科省からSSH指定の米子東 23年ぶりのセンバツ

センバツ出場を決め、笑顔を見せる米子東の選手たち=鳥取県米子市で2019年1月25日午後6時31分、幾島健太郎撮影

 25日に大阪市北区の毎日新聞大阪本社で開かれた第91回選抜高校野球大会の選考委員会で出場校32校が決まった。創立120年を迎える米子東は、文部科学省から理数系教育に重点を置く「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受ける鳥取県内有数の進学校。四半世紀近く春の甲子園から遠ざかっていたが、「文武両道」を実践して夢をつかんだ。

 部員らが待つ校内の多目的ホールに吉報が伝わると、詰めかけた保護者たちから大きな拍手がわき起こった。その中で、選手たちは真剣な表情で選考結果を伝える田中宏校長の話に聴き入っていた。「部員が少ない分、練習でボールに触る数は多く、一人一人質の高い練習ができている。甲子園に向けてさらに気を引き締めて頑張りたい」。福島康太主将(2年)は意気込みを語った。

 その練習は、学業とも結びついている。筑波大(茨城県つくば市)で先月開かれた「日本野球科学研究会」では、主戦の森下祐樹投手(同)と主軸の福島悠高選手(同)を含む米子東の生徒8人が研究成果を発表。全国の研究者や大学生らが参加する中、その内容は高い評価を受け、高校生では初めて特別新人賞に選ばれた。

 研究のテーマの一つは「表情や姿勢および言動とパフォーマンスとの関係性について」。笑顔がプレーに与える影響を探ったものだ。軟式野球部員とも協力し、計37人が「笑い」「怒り」「悲しみ」それぞれの表情をした後に、10メートル走やスイング速度などを計測。笑顔の後の平均値が最も高くなり、「表情や言動は競技力を高める」と結論付けた。

 こうした取り組みは、プレーにも生かされている。昨秋の中国地区大会準決勝。1点リードで迎えた九回裏に同点に追い付かれたものの、マウンドの森下投手は白い歯を見せた。「暗い顔をしても、いいことは一つもない。笑顔で前を向くだけ」。こう開き直り、延長十三回を完投。6―5で呉に競り勝ち、決勝進出につなげた。

 「生徒たちは課題を明確にして1日24時間を使い切り、自分で自分を成長させてきた。甲子園までに残された2カ月間でも、土台作りをしっかりとやり、前進していきたい」。紙本庸由(のぶゆき)監督(37)は選手らへの信頼と期待を語った。【園部仁史、加藤佑輔】

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