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第91回選抜高校野球

春の夢舞台へ招待状 古豪・新顔、32校に笑顔(その2止)

センバツ出場が決まり喜ぶ桐蔭学園の選手たち=丸山博撮影

 <2019 第91回センバツ高校野球>

    16年ぶり 名門復活へ 桐蔭学園

     ○…昨秋の関東大会の覇者・桐蔭学園が16年ぶりに甲子園に帰ってくる。関東大会は1回戦で主将・森の逆転満塁サヨナラ本塁打で劇的な勝利を収めると、その勢いで24年ぶりの頂点に立った。同校OBでもある片桐監督は、プロ野球・巨人の高橋由伸・前監督らと共に1991年夏の甲子園に出場した。71年夏に全国制覇も成し遂げた名門の復活に向かい、「相手の隙(すき)をつく機敏な野球を目指していきたい」と語った。

    「初戦に全力傾ける」 国士舘

    松室直樹主将(中央)を胴上げして喜ぶ国士舘の選手たち=藤井達也撮影

     ○…国士舘は10年ぶりのセンバツ出場が決まった。昨秋の東京大会は、継投と小技を絡めたつなぎの打線で優勝。センバツは初出場した1991年と93年に4強入りし、その実績から「春の国士舘」の異名を持つが、ここしばらくは遠のいていただけに、永田監督は「初出場という気持ち」と心機一転。「(チームの)力がそんなにあるわけではない。目指すはまず1勝で、初戦に全力を傾けたい」と謙虚に目標を語った。

    「3元号制覇」へ 高松商

     ○…3年ぶりの出場を決めた高松商。1924(大正13)年の第1回大会で優勝した古豪で、60(昭和35)年の第32回大会でも頂点に。前回出場の第88回大会は準優勝に終わり、平成最後の大会でセンバツ史上初の「3元号制覇」を目指す。長尾監督は「挑戦できる権利があるので優勝を目指したい」と意気込んだ。

    「失うものない」 日章学園

     ○…初出場の日章学園は、決勝で敗れた昨夏の宮崎大会など、近年はあと一つのところで甲子園に手が届かなかった。昨秋の九州大会も4強入りしたものの、準決勝で明豊に完敗。選手らは「選ばれないかも」と気をもんでいただけに喜びもひとしおだった。

     昨秋の宮崎県大会は寺原と石嶋の2本柱を中心に勝ち上がり、九州大会では2番・深草や森永、平野らの中軸が好調で、強豪の九州国際大付(福岡)に打ち勝った。主将の福山は「初出場なので失うものはない」と語った。

     ◆21世紀枠

    自慢の直球、聖地へ 石岡一

    センバツ出場が決まり笑顔でグラウンドを走る石岡一の選手たち=尾籠章裕撮影

     ○…春夏通じて甲子園初出場を決めた石岡一。チームの大黒柱はエース・岩本だ。最速147キロの直球が持ち味で、4強入りした昨秋の茨城県大会では4試合に登板し、投球回数28回3分の2を上回る36三振を奪った。地元・石岡市内の中学軟式出身の本格派右腕は初の大舞台に向けて、「自分が中心となってチームを引っ張り、冬の練習の成果を出せるようにベストな状態で(センバツに)臨みたい」と活躍を期した。

    友の死乗り越え 熊本西

     ○…熊本西は昨年11月の練習試合中、頭部に死球を受けた2年の篠田大志さんが亡くなる事故があったが、選手らはカウンセリングを受けるなどしながら悲しみを乗り越え全国切符をつかんだ。

     チームは「選手個々に自主性を持たせたい」という横手監督の方針で、翌日の天候などを基に練習計画を立てる「天気掌握班」、ネットを補修する「ネット管理班」など13班に分かれている。その一つが近隣の小学校や幼稚園、保育園に出向いて子どもたちに野球を教える「野球普及・地域活性化班」。班長の伊藤は「『自分たちも甲子園に行きたい』と思ってくれるようなプレーをしたい」と決意を新たにしていた。

    「三度目の正直」 富岡西

     〇…富岡西が1900年の創部以来、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。徳島県内屈指の進学校で、学業と部活動の両立を目指す「文武両道」が校風。2001年と08年にも21世紀枠の候補校となったが、出場を逃した。「三度目の正直」となり、小川監督は「過去の悔しさを乗り越え今がある。一つでも多く勝ってみんなで校歌を歌いたい」と話した。

     近年着実に力をつけ、昨秋の四国大会では、帝京第五(愛媛1位)などを破ってベスト4入りと躍進した。投打の柱で、兄も富岡西でエースだった浮橋投手は「今までの先輩方の熱い思いを背負って戦いたい」と意気込んだ。

    文武両道が高評価

     21世紀枠の選考は東日本(北海道、東北、関東・東京、東海、北信越)から行われた。特別選考委員の順位付けの評価表でポイントの高かった石岡一と清水桜が丘を中心に検討を進め、石岡一を選出。普通科に加えて園芸科と造園科があり、農場実習などで選手全員が練習にそろうのが難しい中、集中した練習でカバーしていることが決め手になった。

     同委員のあさのあつこさんは「文武両道の『文』を進学率や点数だけでなく、広く多面的に求められる時代を感じた」とコメント。同校は実業系学校の「文武両道」を示した。

     西日本(近畿、中国、四国、九州)からは富岡西を選んだ。「野球を通じた町づくり」に取り組む徳島県阿南市のシンボルとして親しまれている点が評価された。2001年と08年に21世紀枠地区候補校に選出され、今回が3度目となる実績も後押しした。

     最後の1校はそれまでの選考で評価の高かった清水桜が丘、熊本西、平田の3校を比較検討し、熊本西に決まった。16年の熊本地震では当時中学生だった選手も被災したが、復興ボランティア活動に取り組むなど困難克服に努めたほか、清掃活動など地域貢献が評価された。

     同校では昨年11月に練習試合で2年生部員が頭部に死球を受けて死亡する事故があり、推薦理由説明会では事故後の状況などについて質疑もあった。同委員のヨーコ・ゼッターランドさんは「事故と選考は関係ないが、競技中に限らず不慮の事故は起きてしまうもの。乗り越えるすべを学んでほしい」と訴えた。【石川裕士】


    21世紀枠の出場校◇

    2001年 安積(福島)宜野座(沖縄)

      02年 鵡川(北海道)松江北(島根)

      03年 柏崎(新潟)隠岐(島根)

      04年 一関一(岩手)八幡浜(愛媛)

      05年 一迫商(宮城)高松(香川)

      06年 真岡工(栃木)金沢桜丘(石川)

      07年 都留(山梨)都城泉ケ丘(宮崎)

      08年 安房(千葉)成章(愛知)

          華陵(山口)

      09年 利府(宮城)彦根東(滋賀)

          大分上野丘(大分)

      10年 山形中央(山形)向陽(和歌山)

          川島(徳島)

      11年 大館鳳鳴(秋田)佐渡(新潟)

          城南(徳島)

      12年 女満別(北海道)石巻工(宮城)

          洲本(兵庫)

      13年 遠軽(北海道)いわき海星(福島)

          益田翔陽(島根)土佐(高知)

      14年 小山台(東京)海南(和歌山)

          大島(鹿児島)

      15年 豊橋工(愛知)桐蔭(和歌山)

          松山東(愛媛)

      16年 釜石(岩手)長田(兵庫)

          小豆島(香川)

      17年 不来方(岩手)多治見(岐阜)

          中村(高知)

      18年 由利工(秋田)膳所(滋賀)

          伊万里(佐賀)

      19年 石岡一(茨城)富岡西(徳島)

          熊本西(熊本)


    21世紀枠の選考基準

     センバツの招待大会としての特性を生かし、高校野球の模範的な姿を実践している学校を以下の基準に沿って選ぶ。

     (1)秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校が129校以上の都道府県はベスト32以上)(2)以下の推薦例のいずれかに当てはまる学校。▽少数部員、災害など困難な環境の克服▽学業と部活動の両立▽数年間にわたり試合成績が良好ながら、強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていない▽創意工夫した練習で成果を上げている▽部外を含めた活動が他の生徒や地域に好影響を与えている。

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