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センバツ平成の名場面

/2 第61回大会(1989年) 十回2死からの大逆転

東邦がサヨナラ勝ち。大喜びする東邦の選手たちの傍らで上宮の選手たちはグラウンドにうずくまった=阪神甲子園球場で1989年4月5日

 敗者には残酷な幕切れだった。

     平成最初の第61回大会(1989年)の決勝は、後にプロ入りする元木大介内野手(元巨人)、種田仁内野手(元中日など)ら強打者をそろえた上宮(大阪)と、左腕・山田喜久夫投手(元中日など)を擁する東邦(愛知)が顔を合わせた。試合は山田投手と上宮の右腕・宮田正直投手(元ダイエー=現ソフトバンク)の投げ合いとなり、1-1で延長戦に突入。十回表に上宮が1点を勝ち越し、その裏、東邦は2死走者なしと追い込まれた。

     粘る東邦は四球と内野安打で一、二塁とし、続く原浩高捕手の中前打で二塁走者が還り同点。一塁走者が三塁に向かいかけたため、上宮の塩路厚捕手は挟殺を狙って三塁へ送球。走者が二塁へ戻るのを見た三塁手は二塁へ転送したが、やや左にそれた。外野に転がったボールはカバーに入った外野手の手前で不規則に弾み、グラブをすり抜けた。

     誰もいない外野の芝の上を白球がフェンスまで転々とする間に、走者は三塁を蹴ってホームイン。本塁付近で東邦の選手たちが抱き合う中、上宮の選手たちはグラウンドにうずくまった。サヨナラ決着で明暗が分かれた。

     48年ぶりの優勝をつかんだ東邦。完投した山田投手、同点打を放った原捕手は1年前、昭和最後のセンバツ決勝でもバッテリーを組み、宇和島東(愛媛)に敗れて悔し涙を流していた。=つづく


     ▽決勝

    上宮 0000100001=2

    東邦 0000100002=3

     (延長十回)

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