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頂点見据え

19センバツ星稜/下 ベストの布陣に腐心 林監督「父」の気持ちで見守り /石川

チームを率いる星稜の林和成監督。頂点への強い思いは選手たちと同じだ=金沢市の同校で、岩壁峻撮影

 これほどの注目を浴びるのは松井秀喜以来では--。高校時代ともにプレーした1学年上の代(1991年秋~92年夏)を引き合いに、星稜の林和成監督(43)が声をかけられる機会も増えている。「優勝候補であっても、その力はまだない。浮かれている暇はないです」。周囲のヒートアップと距離を置きながら、指揮官は頂点にたどり着くための布陣作りに心を砕く。

     新チーム発足直後の目標は、明治神宮大会(昨年11月)優勝。10月の北信越大会を制して24年ぶりに神宮の切符を手にしたところまでは順調だった。「(歴史の)扉を開けたことに達成感はあるけど、満足感はないですね」。それはもちろん、決勝で札幌大谷に敗れたから。自身が遊撃手として出場した91年大会以来の優勝を逃したことが、日本一への渇望を強くした。

     「我々スタッフとしても『センバツにかける思いは特別なんだよ』という意思表示をした」というのが、昨年末に5泊6日で実施した沖縄合宿だ。翌春まで対外試合ができない12月1日以降は、モチベーション維持が難しい時期。星稜野球部史上初という試みは、選手間の競争心をあおる目的があった。

     主戦の奥川恭伸投手(2年)を含め、昨夏の主力が多く残っても「背番号2桁以降の選手が伸び悩んでいる」と林監督。沖縄では正選手が控え選手を補佐するなど全選手が同程度の練習をして、底上げを図った。温暖な環境で心置きなく体を動かせる利点は多い。「(石川に戻った)1~2月に課題の確認もできるし、何より部員全員が合宿に行くことでチームの結束力が高まる」と林監督は説く。

     リードオフマンだった東海林航介選手(2年)を一時は3番に据えるなど、打線の組み替えにも腐心する。「いずれにせよ東海林は主軸。走者なしでも点が取れる選手なので」。俊足に加え長打力もある東海林選手の復調を願いつつ、夏の甲子園で選外だった福本陽生選手(同)、荻原吟哉投手(1年)の飛躍という収穫を得たのは大きかった。

     新チーム発足当初、その印象を子育てに置き換えて「小学3年の子もいれば、2~3歳の子もいる」と語った林監督。「父」は、3月にそろって成長している我が子たちの姿に思いをはせる。【岩壁峻】

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