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春疾風

2019センバツ 桐蔭学園/上 「歓喜と敗北」で成長 /神奈川

部員たちと練習に励む桐蔭学園の森敬斗主将(左端)=横浜市青葉区で2019年1月撮影

 <第91回選抜高校野球>

     昨年10月に甲府市で行われた関東地区大会の初戦。桐蔭学園は3点をリードされて九回裏の攻撃を迎えた。「まだ試合は終わってないぞ」。ベンチに森敬斗主将(2年)の声が飛ぶ。1点を返し、満塁の好機ながら2死と追い込まれた場面で、森主将が打席に立った。その2球目。放たれた打球は右翼スタンドへ吸い込まれた。

     逆転のサヨナラ満塁本塁打--。優勝候補の一角とされた常総学院(茨城)を相手に、桐蔭学園がみせた鮮やかな逆転劇だった。いつもは観客席の声がよく聞こえるという森主将だが、この時ばかりは「何も耳に入ってこなかった」と振り返る。

     ただ「奇跡の逆転劇」にも布石があった。この2週間前、桐蔭学園は県大会決勝で、横浜に9点差で大敗していた。「守備もバッティングも全部だめだった。しっかり反省した」(片桐健一監督)。毎日のように常総学院をビデオで研究し、部員たちで意見を言い合った。森主将は「関東大会に出るチームの中で一番練習したんじゃないかと胸を張るくらい、横浜の負けが悔しかった」と言う。自分たちを見つめ直したチームは常総学院戦を無失策で守り抜いた。その勢いのままに快進撃を見せ、24年ぶり3回目の優勝を成し遂げた。

     ところが、優勝の興奮冷めやらぬ昨年11月。地区代表として臨んだ明治神宮大会の初戦で、九州地区代表の筑陽学園にコールド負けした。これが再び、部員たちの気を引き締めた。森主将は「秋までだったらもう一踏ん張り、あと一歩ができなかった。最後の執念という部分で部員たちが変わってきた」と話す。全国の舞台で感じたのは、パワー不足だった。「技術よりもまず体作りだ」。チーム内で話し合い、冬場は自分たちを追い込む厳しい練習に取り組んだ。15キロのハンマーをタイヤに打ち付けたり、徹底して走り込んだりして体幹を鍛えたという。重さや激しさを増す練習に耐え抜いた。

     今月25日、桐蔭学園に16年ぶりのセンバツ出場の吉報が届いた。片桐監督は「我々は挑戦者だ」と言う。「(昨秋の県大会決勝で横浜に)負けているので、関東の王者ではない。ただ、運なのかわからないが、関東大会で優勝したのも紛れもない事実。そのプライドと敗北がモチベーションになっている。明治神宮大会で大敗した経験も、今のままでは全国に通用しないと、良い教訓を得たと捉えている」。歓喜と大敗の双方を経験し、成長したチーム。夢舞台での1勝を狙う。

        ◇ 

     第91回選抜高校野球大会に県内から桐蔭学園と横浜が出場する。今回は桐蔭学園が春の切符を獲得するまでの道のりや選手たちの奮闘ぶりを紹介する。【洪〓香】


    桐蔭学園の昨秋戦績

    <ブロック予選>

    8月18日 ○ 8-1 柏陽(八回コールド)

    8月19日 ○10-0 神奈川大付(五回コールド)

    8月21日 ○11-1 関東六浦(五回コールド)

    <県大会>

    9月9日  2回戦  ○ 6-4 法政二

    9月15日 3回戦  ○11-2 横浜商大高(七回コールド)

    9月18日 4回戦  ○ 7-2 向上

    9月22日 準々決勝 ○ 7-1 光明相模原

    10月6日 準決勝  ○10-2 厚木北(七回コールド)

    10月7日 決勝   ● 2-11 横浜

    <関東地区大会>

    10月21日 1回戦  ○7-5 常総学院

    10月23日 準々決勝 ○8-1 佐野日大

    10月27日 準決勝  ○4-2 習志野

    10月28日 決勝   ○9-6 春日部共栄

    <明治神宮大会>

    11月10日 2回戦 ●1-10 筑陽学園(七回コールド)

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