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2019センバツ明石商/5止 投手力の底上げ図る 冬が勝負、走塁技術も磨きかけ /兵庫

ブルペンで投げ込む明石商の中森俊介(中央)、宮口大輝(右)の両投手にアドバイスする狭間善徳監督=兵庫県明石市の同校グラウンドで、黒詰拓也撮影

 <第91回選抜高校野球大会>

     「冬をどう過ごすかで春と夏が決まる」。年内最後の練習があった昨年12月30日。グラウンドの選手たちを見つめながら狭間善徳監督はつぶやいた。

     秋の県大会を制し、近畿大会は準優勝。センバツ出場校選考の重要資料とされる昨秋の両大会で、明石商は文句なしの成績を残した。一方で課題も明らかになっていた。

        ◇

     暮れも押し詰まったある日、三塁側ブルペンで投球練習を続けていた1年生右腕の中森俊介投手に、狭間監督がゆっくりと近づいた。「左脚を上げた時に軸脚のひざが折れすぎている」。隣で2年生右腕の宮口大輝投手も聴き入る中、狭間監督は身ぶりを交えてフォームを指導していた。

     中森投手は昨夏の甲子園で145キロを記録して注目を集めた。だが、近畿大会ではピリッとしなかった。勝負どころで球が浮き、本人も「背番号1にふさわしい投球ができなかった」と悔やむ。

     全国で勝ち進むには1年生エースの力が不可欠だ。指揮官は「投手力の底上げ」を冬場の最重要課題に設定。「ひざの角度を良くして体重をスムーズに移動させれば、力強い球を投げられる」とフォームの調整や体幹強化などを進めてきた。

     投手陣で「二枚看板」の一角を担う宮口投手も貪欲だ。近畿大会では準々決勝で報徳学園を完封するなど大車輪の活躍だった。だが、龍谷大平安(京都)との決勝は延長十二回に190球目を痛打されて逆転サヨナラ負け。「あの一球の悔しさは忘れない」と走り込みを中心に、スタミナ強化を図る。

     課題は他にもある。一つは走塁だ。秋の公式戦計9試合で盗塁はわずか2。浦井佑介部長は「走者の打球判断が鈍い」と指摘する。これらを克服すべくナインは例年以上に実戦的な練習に取り組む。

        ◇

     待ちに待った「吉報」が届いた25日。ガッツポーズを繰り返したナインは、わずか約30分後に練習を再開した。浮かれることなく野球に向き合うナインを頼もしそうに見ながら、指揮官は「これまで見たこともない風景を見たい」と語った。もちろん「頂点」からの風景だ。=おわり(この連載は黒詰拓也が担当しました)

    〔神戸版〕

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