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一味同心

19センバツ星稜 第1部・巻き返しを期す選手たち/2 昨夏の自分超える /石川

 <第91回選抜高校野球>

    「力み」取れ理想の投球へ 寺西成騎投手(1年)

    1年生ながら140キロ超の直球を持つ星稜の寺西成騎投手。登板数が少なかった秋の雪辱を春に果たしたい=金沢市の同校で、岩壁峻撮影

     ゆったりとしたフォームで、球の感触を確認する。「徐々にいい感じになっています」。星稜の186センチ右腕、寺西成騎投手(1年)の表情は、ようやく明るさを取り戻した。

     超えるべきは、過去の自分だ。昨年8月の甲子園で背番号18を勝ち取ると、藤蔭(大分)との1回戦で九回に登板。自己最速の143キロをマークし、先発の奥川恭伸投手(2年)に次ぐインパクトを残した。上々の全国区デビューで前途は明るいはずだったが、球速を追い求める意欲が秋に自らを苦しめた。

     投げ急ぎの悪癖が顔を出しただけでなく、力んで球を離してしまいがちだったという。フォームを崩して「まったくスピードが出なかった」。失点こそなかったが、本調子にはほど遠く、秋の公式戦では北信越大会1回戦(関根学園)以降、登板なし。フォームの改良に着手してきた。

     ポイントは、適度に力を抜くこと。マウンドから本塁までの18・44メートルより長い距離からの投球を繰り返して、理想型を探った。試合と同じ距離で投げたのは、先月23日。近くから投げても以前のような力みが取れ、なおかつ「秋以上の(威力がある)球が投げられている」という手応えもつかんだ。

     エース候補は、線が細い印象も脱却しつつある。昨年12月現在の公式資料で79キロとなっている体重も、今は84キロある。朝、昼、晩だけでなく、補食も欠かせない。練習後にほおばるのは、おにぎり。好きな具を問われて「ケチャップご飯(チキンライス)」と答える姿にはあどけなさが残るが、厚みのある体型になったのは確かだ。

     先輩の奥川投手、寺沢孝多投手、同学年の荻原吟哉投手と「4本柱」を形成する。中でも突出した能力を持つ奥川投手へのあこがれは強い。「あれほど信頼される投手はいないと思う。少しでも近づきたい」。自身にとって現時点でのベストは、やはり昨夏の甲子園。それを超えれば、星稜の投手陣はさらなる充実期を迎える。【岩壁峻】

    毎日新聞のアカウント

    4月3日の試合

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