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一味同心

19センバツ星稜 第1部・巻き返しを期す選手たち/4 甲子園初安打の勝負 /石川

 <第91回選抜高校野球>

    幼なじみ、競演へ切磋琢磨 山本伊織選手(2年)/福本陽生選手(2年)

    秋から再び一塁の定位置をつかんだ星稜の福本陽生選手=東京都新宿区の明治神宮野球場で、岩壁峻撮影

     小学生からの幼なじみが、甲子園で初競演を果たそうとしている。星稜の福本陽生(はるお)選手と、山本伊織選手(ともに2年)。県外から進学して定位置をつかんだ2人は、聖地での苦い記憶をぬぐい去りたいという思いも共通している。

     ボーイズリーグの小学生チーム「世田谷タイガース」(東京)では福本選手が三塁、山本選手が遊撃でコンビを組んだこともある。高校進学後、先に甲子園のグラウンドに立ったのは福本選手だった。打撃力を買われ、新2年生だった昨年のセンバツは背番号3を付けて出場。ただ、現地入りした途端に調子を崩した。

     「『甲子園に出る』ということを意識してしまっただけでなく、いつもと違うホテル暮らしで時間の使い方が狂ってしまった」。先発出場した初戦からの2試合で無安打に終わると、準々決勝は出番なし。以降も好不調の波が激しく、昨夏の石川大会は背番号16に「降格」し、甲子園ではベンチからも外れた。

    巧打の星稜・山本伊織選手=東京都新宿区の明治神宮野球場で、岩壁峻撮影

     失意の中で刺激を受けたのは、夏から二塁の正選手になった山本選手だった。自身と入れ替わるように甲子園に出場した盟友は、常に「自分の(心の)中にある存在」。負けじ魂に火が付いた秋は、時には短打も狙う状況に応じた打撃を身につけ、公式戦でチーム2位タイの12打点。「6番打者としての役割は果たせた」と胸を張れるまでになった。

     一方の山本選手にとって、この秋は悩み深い季節だった。自他共に認める「守備の人」は初の甲子園出場を果たした夏以降、打順が9番から1番に。練習試合でも順調に安打を重ねたが、9月の秋季県大会で凡退が続くと、「(不振の沼に)はまってしまった」。これまで深く考えていなかったという打撃に焦点を当てる契機になった。

     意識しているのは、テークバック(腕を後ろに引く動作)を深めに取ること。これなら相手投手の球速を問わず、球を芯でとらえる最適な位置をつかめると考えた。「まだ自分のものにできていないんですけど」と控えめだが、9番に戻った今は再浮上の機をうかがっている。

     福本選手は東京、山本選手は神奈川の中学に進み、所属チームも分かれたが、互いに「都県外で力を伸ばせたら」と星稜に進学した。再会は偶然だったものの、気心が知れた仲間は心強い。昨夏の甲子園で8打数無安打だった山本選手は「(福本選手と)どっちが先に甲子園で安打を打つか勝負をしている」。切磋琢磨(せっさたくま)がチームの躍進につながっていく。【岩壁峻】

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