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春はばたく

第91回センバツ注目校/1 札幌大谷(北海道) 中高一貫指導で躍進

降り積もった雪の上で準備運動をする札幌大谷の選手たち=竹内幹撮影

 <第91回選抜高校野球>

     兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3月23日に開幕する第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)には、全国から32校が出場する。初出場校や甲子園常連校、久々に復活出場を果たした学校など多彩な顔ぶれだ。今大会で注目を集めそうな学校を取り上げる。

     午後4時過ぎ、札幌市郊外にある札幌大谷の専用グラウンドに船尾隆広監督(47)と五十嵐大部長(31)が運転する2台の大型バスが、授業を終えた選手を乗せて到着した。雪に覆われた球場横の室内練習場は氷点下の気温。選手たちは白い息を吐きながらフリー打撃に捕球練習、投手陣はブルペン投球まで約2時間半の練習を次々こなす。「できることは限られている。割り切るしかない」と船尾監督。雪に閉ざされた冬場の練習は、時間や効率との闘いでもある。

     同校は100年以上の歴史を持つ女子校だったが、2009年の男女共学化を機に野球部が発足。創部10年目の昨秋、北海道大会で初優勝すると、初出場の明治神宮大会でも頂点に上り詰めた。春夏を通じて初の甲子園出場をつかんだ躍進の要因の一つが、中高一貫指導の体制だ。

     付属の札幌大谷中には道内唯一の硬式野球部があり、船尾監督も約6年間、コーチを務めた。部員は中学3年夏の大会が終わると、高校の練習に参加できる。船尾監督は「卒業までの半年間、高校野球に触れられる意味は大きい」と指摘し、「(指導者も)選手の技量を見極め、いち早く大胆なチーム作りができる」と強調する。昨秋ベンチ入りした18人中10人が同中出身者だ。

     一方で制約もある。長さ50メートル、幅12メートルの室内練習場は全面人工芝と充実しているが、中学と系列の大学も合わせた3校の野球部で交互に使うため、自由に使えるのは週の半分程度だ。それでも、選手たちは中学時代から連帯感やチームワークを育んでおり、捕手で主将の飯田柊哉(2年)は「野球好きな仲間が一つになれたことが、甲子園出場につながった」と振り返る。「秋の王者」として臨む大舞台で、積み上げた実力を証明するつもりだ。【和田崇】=つづく

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