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一味同心

19センバツ星稜 第3部・チームの支え/2 ウグイスも成長見せ /石川

バレンタインのチョコを星稜の山瀬慎之助主将に渡す(左から)大日向優菜さん、北口日菜乃さん、西川麗奈さん=金沢市の同校で、岩壁峻撮影

 <第91回選抜高校野球>

    女子が活躍「野球放送部」 大日向優菜さん(2年) 北口日菜乃さん(同) 西川麗奈さん(1年)

     代々マネジャーを選手から登用する星稜だが、女子生徒が野球部に関わる唯一と言っていい仕事がある。校内の野球場で行われる練習試合でアナウンスを担当する「野球放送部」だ。正式な部活動ではなく、生徒はボランティアで引き受けている。

     現在のメンバーは2年の大日向優菜さんと北口日菜乃さん、1年の西川麗奈さん。それぞれの「入部」経緯は三者三様だ。大日向さんには、遊学館で好打者として知られた6歳上の兄賢翔(けんしょう)さんがいる。自身は中学時代にソフトボール部に所属。「高校では野球に携われたら」という思いを持ち続け、2年に進級すると同時に野球放送部に加わった。

     北口さんは、放送部と兼部する。もともと野球に興味がなかった少女を変えたのは、西武の秋山翔吾選手(30)。球界屈指のヒットメーカーに中学時代に「一目ぼれ」してからは野球のとりこに。「高校は強豪校に」と希望を貫徹し、星稜に進学した。

     高校とは違い、星稜中野球部には女子マネジャーがいる。西川さんはその経験者だ。打線の主軸を担う知田爽汰、内山壮真選手ら中学時代の仲間を「近くで応援したかった」。かつてのようにグラウンドで直接やりとりはできないが、野球とつながっていられる安堵(あんど)感もある。

     県高野連の放送員講習会にも参加する一方で、北口さんを除く2人は、日ごろの自主練習が試合で物を言う。「あがり症で、声が小さい」と自己分析する大日向さんは、試合を想定したアナウンスを自宅で録音して課題を整理。昨秋の1年生大会で場内放送を担当した西川さんは「話し方が速くなっていた」という反省点を克服しようとしている。

     女性はウグイス、男性はカラス--。選挙活動のアナウンス係を指す用語だ。林和成監督(43)はこの言葉を野球にも当てはめる。試験期間中などで野球放送部員が練習試合に来られないことがある。その場合はカラス、もとい野球部員の出番だ。カラスにも味はあるのだが、ウグイスのありがたみを痛感する。「(野球放送部員の)アナウンスの上達も分かってくる」と林監督。チームの成熟度が増すにつれ、彼女たちの成長を感じられるのも楽しみの一つだ。

     2月のバレンタイン直後。3人は選手たちに手作りのチョコを渡し、エールを送った。大日向さんは「重圧もあると思うけど、平常心を保って戦ってほしい」。次の出番は、今月から解禁になる対外試合。冷静さの中に秘めた熱意をそれぞれの声に乗せる。【岩壁峻】

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