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第91回選抜高校野球

龍谷大平安2-0津田学園 龍谷大平安、エース力

【龍谷大平安-津田学園】11回を4安打完封した龍谷大平安の先発・野沢=山田尚弘撮影

 <2019 第91回センバツ高校野球>

    第3日(25日・阪神甲子園球場)

     龍谷大平安の左腕・野沢が11回を4安打完封した。野沢は制球力がよく、チェンジアップも駆使して相手に的を絞らせなかった。打線は延長十一回に2四死球で1死一、二塁とし、奥村の左翼線二塁打で先制。さらに三尾の犠飛で加点した。津田学園は右腕・前が好投したが、打線が中盤の好機を生かせなかった。

    配球に集中、11回完封

     直球は走らない。スライダー、カーブといった変化球の曲がりも良くない。龍谷大平安の左腕・野沢は本調子に程遠かったが、11イニングでスコアボードに「0」を並べた。原田監督は「野沢のおかげ。背番号1が大きく見えた」と、わずか4安打で完封したエースをたたえた。

     2日ほど前から胃腸の調子を崩した影響で「体重が1~2キロ落ちた」と野沢。体に力が入らなかった。昨秋の東海大会では4試合中3試合で2桁安打を放ち、打ち勝つ野球を目指す津田学園が相手。活路を見いだしたのがコントロールだ。四死球は四回に与えた二つだけ。長打を警戒しながらコースに投げ分けることに集中した。

     不調は配球でもカバーした。五回2死三塁。左打者の1番・大音には5球続けて外角に投じる。「(打者に)インコースへの意識を消させたかった」と捕手の多田。6球目に内角を攻めて、空振り三振。後半にかけては、体が開かないように下半身に力をためてから投球することを心がけ、制球の乱れを防いだ。

     昨夏の甲子園で、龍谷大平安は史上2校目の春夏通算100勝に到達。今回は京都勢として、春夏通算200勝目を挙げた。野沢は「九回で終わりたかった」と漏らしたが、古豪のエースが節目の勝利で輝いた。【藤田健志】

    決勝打、闘志に火

    延長十一回表龍谷大平安1死一、二塁、奥村が左翼線適時二塁打を放つ(投手・前、捕手・阿万田)=徳野仁子撮影

     ○…龍谷大平安の5番・奥村は大胆だ。延長十一回1死一、二塁で「本塁打を打つつもりだった」。直球に絞り、134キロの内角球を引っ張った打球は、左翼線への決勝適時二塁打になった。それまでは速球に対応しようと、バットを短く持って無安打だった。転機は十一回の打席の直前。4番・水谷が敬遠され「ありがたい」と闘争心に火がつき、開き直ってバットを長く持った。本来の打撃を取り戻し、「決められて良かった」と喜んだ。

    全員野球、充実の170球 前佑囲斗(ゆいと)投手 津田学園・3年

    力投する津田学園の先発・前=山田尚弘撮影

     延長戦に泣いた。10イニングを3安打に抑えていたが、十一回に死球をきっかけに2失点。170球の熱投も実らず、「延長を投げきる力をつけたい」と悔しさをにじませた。

     見せ場は四回。2四死球と犠打で1死二、三塁とされたが、「自分で作ったピンチは自分で抑える」。早くなっていた体の開きを修正し、6番・三尾を空振り三振。続く長畑も高めの直球を振らせて、連続三振で切り抜けた。

     試練は六回に訪れた。力みすぎて右手の親指、人さし指、中指がつったような感覚になったという。それでも「投げて治していった」。だが、投球数が100球を超えていた九回からは毎回、得点圏に走者を背負う。さらに1点も許せない緊張感から「精神的な疲労がたまった」と振り返る。

     自身の投球を「70点」と反省しながら「全員で一つのボールに向かっていけた」。帽子のつばに「全員野球」と記すエースは充実感を漂わせた。【田中将隆】


     ○…1回戦…○

     △午前9時2分開始(観衆1万8000人)

    龍谷大平安(京都)

      00000000002=2

      00000000000=0

    津田学園(三重)

     (延長十一回)

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    4月3日の試合

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