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第91回選抜高校野球

国士舘、好機逃す 相手を上回る9安打 /東京

明石商に敗れ、スタンドへあいさつに向かう国士舘の選手たち=阪神甲子園球場で、玉城達郎撮影

 <2019 第91回センバツ高校野球>

     第91回選抜高校野球大会第5日の27日、国士舘(世田谷区若林4、福田三郎校長)は第1試合で明石商(兵庫)に1-7で敗れた。先発したエースの白須仁久投手(3年)は、先制されながらも七回途中まで粘りの投球を見せたが、打線は再三の好機にあと1本が出ず、流れを引き戻せなかった。三塁側アルプス席から声援を送り続けた応援団は、力を尽くしたナインの健闘をたたえ、大きな拍手を送った。【川村咲平、池田一生】

     3点を追う四回。春から調子を上げている打線が相手投手をとらえた。「詰まったけど、しっかり振り切った」という森中翼選手(3年)の中前打などで2死一、三塁の好機を作り、続く白須投手が「読み通りの直球」を中前に運んで自ら1点を返すと、生徒や卒業生、地元関係者ら約1500人が詰めかけた三塁側アルプス席は一気に盛り上がった。

     さらに、初めて公式戦のスタメンに入った伊藤優選手(2年)が「練習で繰り返してきた」セーフティーバントで意表を突き、なおも2死満塁の好機。だが、相手投手の140キロを超す直球と低めに決まるスライダーに手を焼き、惜しくも3者残塁に終わった。

     試合は序盤から動いた。「ドキドキ、ハラハラしている。チームに貢献する投球を見せてほしい」。母公乃(きみの)さん(49)が祈る気持ちで見つめる中、白須投手は二回2死から満塁のピンチを招き、押し出しで先制点を与えてしまう。続くバッターに2点適時打を浴び、この回3失点。永田昌弘監督が思い描いた「先行逃げ切り」策は崩れ、試合は追う展開となった。

     四回に続き、五回にもチャンスは訪れた。渡辺伸太郎選手(3年)の右前打などで2死一、三塁。渡辺選手の父で、野球部父母会長の克哉さん(55)は「明日、声が出なくなってもいい」と声援を送り、追加点を信じた。だが、あと一歩でホームを踏めない。

     白須投手の後を継ぎ、七回途中からマウンドに上がったのは、春にけがから復帰して公式戦初登板となる山田裕也投手(3年)。試合前に「積極的に打ってくる打者が多い。丁寧な投球を心がけたい」と話していたが、制球に苦しみ、追加点を許す。山田投手の母由美さん(49)は「良い経験になったが、悔しさが残っただろう」と息子を思った。

     試合には敗れたが、相手を上回る9安打を放ち、随所で意地を見せた国士舘。スタンド前に整列したナインに、応援団から「頑張ったぞ」などと温かい声援が飛んだ。父母会長の克哉さんは「全国レベルの実力を知り、敗戦で学んだことも多いはず。この経験を糧に、さらに成長してほしい」と話した。

    応援でも負けない

    華やかな演奏とダンスを披露した国士舘吹奏楽部とチアリーディング部=阪神甲子園球場で、川村咲平撮影

     ○…国士舘の三塁側アルプス席では、吹奏楽部とチアリーディング部が大応援団を盛り上げた。吹奏楽部は現役部員にOBや系列の国士舘大吹奏楽のメンバーらも加わり、総勢約40人。元部長の桜井飛大さん(19)は「自分の代で果たせなかった甲子園のスタンドに立ち、夢のよう」と興奮を抑えきれない様子だった。

     チアリーディング部の17人は青と白のユニホームに身を包み、演奏に合わせて軽快なダンスを披露。部長の本間樹里さん(3年)は「応援でも相手に負けたくない」と、最後まで全力でナインを後押しした。

    気迫のヘッドスライディング 国士舘2年・伊藤優三塁手

     3点差で迎えた四回表。1点を返してなお2死一、二塁の好機に打順が回ってきた。2死ではあったが、永田昌弘監督のサインはセーフティーバント。「練習で何度もやってきた」と自信があった。

     投球に合わせてバットを倒し、三塁手の前にうまく転がした。「少し打球が強かった」が、気迫のヘッドスライディングで内野安打に。国士舘の伝統「機動力野球」を甲子園で印象づけた。

     出場機会にあまり恵まれず、冬場は打撃強化に取り組んだ。本職は二塁手だが、不慣れな三塁手の動きを懸命に覚え、この日、初めて公式戦でスタメン入り。ついにチャンスをつかんだ。六回にも鋭い打球で内野安打を放ち、気を吐いた。

     「甲子園はすごい場所。たくさんの人が自分のプレーを見てくれているのを感じて、楽しく野球ができた」。満足感をにじませつつも「全国レベルの投手を打ち崩せるような打撃力を身につけたい」とさらなる成長を誓った。【川村咲平】


     ▽1回戦

    国士舘 000100000=1

    明石商 03000013×=7

    〔都内版〕

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