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第91回選抜高校野球

啓新5-3桐蔭学園 啓新、はつらつ快打

【啓新-桐蔭学園】一回表啓新1死二塁、穴水が右越え適時三塁打を放つ=阪神甲子園球場で2019年3月27日、山田尚弘撮影

 <2019 第91回センバツ高校野球>

    第5日(27日・阪神甲子園球場)

     啓新は一回の好機に穴水、竹原の連続長打で2点。六回に古川、九回は浜中の適時打で加点した。先発の安積は緩急をつけ、七回まで10安打されたが3失点で粘った。八回から救援の浦松も走者を許さず締めた。桐蔭学園は好機で中軸打者が封じられる場面が多かった。先発・伊礼も序盤はボールが多く、調子を上げるのが遅れた。

    初舞台「楽しく明るく」

     勝利が決まると啓新のベンチから、選手たちが満面の笑みで、はじけるように飛び出した。その明るさと勢いをプレーで発揮し、甲子園で校歌を歌う目標をかなえた。

     一回1死二塁で3番・穴水。1ストライクからスライダーに踏み込み、コンパクトに振り抜いた。芝に足を取られた右翼手の頭上を打球が越えると、穴水は果敢に走って三塁打に。先制点は「野球部の歴史が残せてうれしい」と喜ぶ、甲子園初打点にもなった。

     これでベンチは一気に高揚。2年生の4番・竹原は「自分が(打って)先制したかったから悔しかった」と本音を抱きつつ、先輩の快打を見て「楽になった」。内角寄りの球を鋭く捉えて左翼手の右へ。迷わず一塁を蹴って二塁を陥れた。

     穴水は主将として「楽しく明るく戦おう」と呼びかけてきた。自身もこの打席は「(細かいことは)何も考えず、安打が打てればいい」と無心だった。前向きな姿勢は相手にも伝わる。打たれた桐蔭学園の伊礼は「啓新は乗せたら手がつけられないと思い、慎重になりすぎた。打ち取ろうとした球が打たれた」と悔やんだ。

     だが、啓新の強みは勢いだけではない。昨秋は公式戦のチーム打率が2割8分7厘にとどまったが、冬場は強いスイングを求めて長いバットを振り込み、次の塁を果敢に狙う走塁も徹底した。今大会前の練習試合で大振りが目立つと「シャープにつなごう」と意識を統一。努力も実った勝利に、穴水は「やってきたことは間違っていなかった」と誇らしげだった。【石井朗生】

    粘りの投球を見せた啓新の先発・安積=阪神甲子園球場で2019年3月27日、徳野仁子撮影

    ヒヤリのち好投

     ○…啓新の右腕・安積の目が覚めたのは2点リードの二回2死満塁。桐蔭学園の2番・山本の投手強襲の打球がグラブに当たって帽子のつばをかすめた。ヒヤリとさせられる適時内野安打だったが「それまで浮足立っていたが、やってやろうとなった」。後続を断つと、中盤からは直球狙いの相手打線にカーブを使い、打ち気をそらした。七回の投球練習中に右太もも裏の違和感を覚え、この回限りで降板も「試合は作れた」と納得した。

    七回裏桐蔭学園1死三塁、森が適時内野安打を放つ=阪神甲子園球場で2019年3月27日、玉城達郎撮影

    際立つセンス3安打 関東王者、初戦で涙 森敬斗(けいと)遊撃手 桐蔭学園・3年

     大会注目の左打者は、チーム唯一の3安打と気を吐いた。一回に左中間へ二塁打を放つと、五回は左翼線に運び、七回は遊撃適時内野安打とヒットはすべて逆方向。相手の外角中心の配球にきっちり対応するセンスの高さを見せた。

     だが、最も悔やんだのが二回だ。集中打で1点差に迫り、2死満塁で迎えた打席。押せ押せムードなのに、緩い変化球二つで簡単に追い込まれ、「ちょっと焦ってしまった」。3球目、外角のボール球に手を出し、空振り三振。「もう少し冷静でいれば振らなかった」。試合の分岐点だっただけに肩を落とした。

     昨秋の関東大会4試合で3本塁打を放ち、チームを24年ぶりの優勝に導いた。しかし、関東王者は甲子園で記録に表れないミスも多かった。

     「グラウンドに入った時から浮ついていた。(冷静さをチーム全体に)浸透できなかった」。責任感の強い主将は自らを責めた。【新井隆一】


     ○…1回戦…○

     ▽午後2時16分開始(観衆2万6000人)

    啓新(福井)

      210001001=5

      020000100=3

    桐蔭学園(神奈川)

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