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札幌大谷、社会人球界活躍の指導陣で甲子園 「夏は勝ち進む姿を」

【札幌大谷-明豊】八回に中前打を放った札幌大谷の釜萢大司選手=阪神甲子園球場で2019年3月29日、徳野仁子撮影

 第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は第7日の29日、初出場の札幌大谷(北海道)が明豊(大分)に1―2で敗れ、8強入りはならなかった。

 札幌大谷は、四回から登板した太田流星投手(3年)が捕まり先制を許す一方、再三の好機に打線がつながらず、あと1本が出なかった。【土谷純一】

 選抜高校野球大会第7日の29日、第1試合に登場した札幌大谷(北海道)の釜萢(かまやち)大司選手(3年)が野球を始めたきっかけは、社会人野球の選手だった父弘幸さん(45)の存在だ。

 弘幸さんは1992年、当時、道内社会人野球5強の一角として道アマ野球界をけん引していたNTT北海道野球部に入部。その3年後には札幌大谷の船尾隆広監督(47)が新日鉄室蘭から移籍、2人はチームが廃部となる2006年まで共にプレーを続けた。将田勝基選手(3年)、中川諒選手(2年)の父はチームのマネジャーだった。

【札幌大谷-明豊】八回に中前打を放った札幌大谷の釜萢大司選手=阪神甲子園球場で2019年3月29日、幾島健太郎撮影

 道内では景気低迷などの影響で企業チームの撤退が相次ぎ、06年には社会人球界は「冬の時代」を迎えていた。移籍する先もなく、弘幸さんも船尾監督も野球を離れた。

 そんな中、女子校だった札幌大谷が共学化し09年、野球部ができた。大昭和製紙北海道出身の太田英次さん(51)が初代監督に就いたことで、かつて社会人球界で活躍した人材が集まり始める。同じチームでプレーした五十嵐友次郎さん(47)=現中学野球部コーチ=や神田幸輝さん(46)=現大学野球部監督、そして都市対抗野球などを通じ旧知の仲だった船尾監督に声をかけ、指導陣に招いた。

 さらに釜萢選手ら「2世」たちが入部し、創部から10年となる今年、それは春夏通じた甲子園初出場、初勝利という形で花開いた。船尾監督は「一緒にプレーした仲間の子どもたちを教えることは、野球でできたつながりが形を変え、今に続いているようで本当にうれしい」と話す。

 地元での試合には、多くの社会人野球関係者が顔をそろえ、選手たちを我が子のように見守っている。弘幸さんは「(試合時のスタンド席は)まるで同窓会のようだ」と話す。

札幌大谷の試合を見つめる太田英次総監督=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2019年3月29日、土谷純一撮影

 道内では昨年、北海道ガス野球部が発足。20年ぶりの企業チーム誕生となり、社会人野球が再興の兆しを見せている。現在、札幌大谷中、高、大野球部の総監督を務める太田さんは「道内で活躍した球児たちは高校卒業後、道外に流れてしまう。社会人野球に魅力のあるチームがあれば北海道の野球を盛り上げることができるはず」と期待を込める。

 札幌大谷はこの日敗退。釜萢選手は「父や皆さんを甲子園に連れてこられたのはうれしい。夏は勝ち進む姿を見せたい」と誓った。【土谷純一】

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