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第91回選抜高校野球

盛岡大付、8強遠く 最後まで全力プレー /岩手

【盛岡大付-龍谷大平安】五回表盛岡大付1死一、三塁、峰が中犠飛を放つ=阪神甲子園球場で、幾島健太郎撮影

 <2019 第91回センバツ高校野球>

     第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)第7日の29日、盛岡大付は2回戦で龍谷大平安(京都)と対戦した。甲子園初登板の木内優成投手(3年)が初回に3点を与えたが、四回までの3イニングを無失点に抑える好投。五回に1点を返し反撃ムードを作ったが、エースの阿部秀俊投手(3年)らが相手打線につかまり、1-9で敗れた。スタンドからは最後まで戦い抜いた選手たちに大きな拍手が送られた。【日向米華、黒詰拓也】

     「息子より緊張しています」。野球部の保護者会長で、この日先発した木内投手の父健夫さん(42)は、祈るような表情でマウンドの雄姿を見守った。

     満塁のチャンスを逃した後の初回の守り。打ち取った三ゴロが内野安打となり出塁を許すと、四球なども絡み3点を献上してしまった。しかし二、三回は投球リズムを取り戻して連続の3者凡退に。スタンドから見つめた母幸奈さん(42)は「相手は強豪だけど、楽しみながら、思い切り投げてほしい」と大舞台での力投に目を細めた。

    五回に得点が入り、メガホンを突き上げて喜ぶ盛岡大付の応援団=阪神甲子園球場で、黒詰拓也撮影

     四回まで試合を作った木内投手の粘りに打撃陣も応える。五回、先頭の8番・及川温大主将(3年)が左前打で塁に出ると、続く木内投手がバントを決め1死二塁に。1番・佐々木俊輔選手(3年)の右前打で一、三塁にチャンスを広げると、峰圭哉選手(3年)の中犠飛で1点をもぎ取った。栃木県の実家から車で野菜を差し入れに来るなど野球部を支える峰選手の母美由樹さん(43)は「目標にしていた大舞台で責任を果たしてくれ、ほっとしている。仲間を信じ最後まで戦ってほしい」と目を潤ませた。

     試合の流れを相手に渡さず、打線も五回まで相手を上回る8安打。「さあ、これからだ」。逆転を信じる三塁側アルプススタンドは応援のボルテージも上がったが、五回から登板したエース左腕、阿部投手が六回、死球からの出塁で崩れ3失点。終盤にも追加点を許し、反撃ムードがしぼんだ。阿部投手の父修英さん(43)は「きょう失点した悔しさは本人が一番分かっているはず。夏に向けて直球を磨いてほしい」とエールを送った。

     8点を追う九回の攻撃。アルプスでは「男の勲章」のリズムに合わせ、応援団の野球部員たちが声を振り絞った。2死一、三塁で回ってきたのは峰選手。だがスタンドの祈りもむなしく二ゴロとなり試合終了のサイレンが鳴った。三塁側へ駆けつけた選手たちには、「お疲れさま」と盛大な拍手が送られた。

    チア11人が花添え

    オリジナルの振り付けで応援を盛り上げる盛岡大付のチアリーダー=阪神甲子園球場で、黒詰拓也撮影

     ○…盛岡大付の三塁側アルプススタンドでは、鮮やかなオレンジと青のポンポンを持ったチアリーダー11人が吹奏楽の演奏に合わせて踊り、応援に花を添えた。所属するダンス部は2月中旬からほぼ毎日練習。約20の応援曲それぞれにあるオリジナルの振り付けで、軽快なダンスを披露した。リーダーを務めた立花乃亜さん(3年)は「負けてしまったけれど、かっこよかった。また甲子園で踊りたい」と最後までポンポンを振り続けた。

    さらなる奮闘期待

    アルプス席からナインを見守る盛岡大付の沢田真一教頭=阪神甲子園球場で、黒詰拓也撮影

     ○…盛岡大付のアルプス席では、野球部前監督の沢田真一教頭(53)もナインを見守った。沢田教頭は1991年から監督を務め、95年夏に同校初の甲子園出場を果たした。この日はアルプス席の上の方でグラウンド全体を見渡しながら観戦。「ここはストライクを取りにいくな」「よく打った」などと声に出しプレーを見守った。点差が開いた終盤は「失点を重ねた悔しさを忘れないでほしい」と語り、ナインのさらなる奮闘に期待した。


     ■白球を追って

    「球速、変化球磨きリベンジを」 阿部秀俊投手(3年)

    龍谷大平安戦に五回から登板した盛岡大付の阿部秀俊投手=阪神甲子園球場で、平川義之撮影

     身長166センチの「小さな大エース」は、先発した仲間の好投に応えられず、悔しさをにじませた。延長十一回を1人で投げきった1回戦から中3日の救援登板。「今日負けたら意味がない。ゼロで抑えたかった」

     小学4年の時、大腿(だいたい)骨の骨頭が壊死(えし)する「ペルテス病」を発症。手術後は学校に2カ月間行けず、野球ができるようになったのは6年になってからだった。完治を告げられたのは昨年。それだけに、野球ができる喜びを人一倍感じる。

     変化球を覚えた一関東中時代から投手として頭角を現し、「厳しい環境に身を置きたい」と盛岡大付の門をたたいた。昨秋から絶対的なエースとして先発マウンドを守り、公式戦の防御率1・43をマーク。打撃が看板のチームでセンバツ出場の原動力となったが、「一人でやらず、頼れるところは頼る」ことを意識してきた。

     「球速や変化球を磨き、日本一になってリベンジしたい」。声に力を込め、甲子園を後にした。【日向米華】


     ▽2回戦

    盛岡大付

      000010000=1

      30000321×=9

    龍谷大平安

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