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盛岡大付の大谷投手 天国の母に雄姿

【盛岡大付-龍谷大平安】八回途中から登板した盛岡大付の大谷智琢投手=阪神甲子園球場で2019年3月29日、山田尚弘撮影

 第7日の29日、盛岡大付(岩手)の大谷智琢(ともたか)投手(3年)は、昨秋に他界した母美希子さんへの感謝を胸に、憧れのマウンドを踏んだ。「天国の母に、甲子園でプレーする姿を見せる」。8強進出はならなかったが、大舞台での経験を糧に成長を誓った。

 昨年9月11日、盛岡市内の練習グラウンド。関口清治監督(41)に呼ばれ、「お母さんが危険な状態らしい。急いで帰れ」と告げられた。新チーム発足で初めてメンバー入りし、間もない頃だった。

盛岡大付・大谷智琢投手の母美希子さん=遺族提供

 母は、大谷投手が中学1年の時に肝硬変を患い、群馬県高崎市の自宅で療養を続けていた。一時は危篤状態に陥ったこともあった。搬送先の病院に駆け付けたが、意識が戻らぬまま翌12日に息を引き取った。44歳だった。

 高崎の野球チームに所属していた中学時代、母は毎試合のように応援に来てくれた。母子家庭で、六つ下の双子の弟妹がいる。盛岡大付への進学を考えた時、学費のことが気になった。母に相談すると、「行きたいところに行きなさい」という言葉が返ってきた。入寮時、実家から片道6時間の道のりを車で送ってくれた。

 母を失ってから、下半身のトレーニングを増やすなど今まで以上に練習に励んだ。入学時に買ってもらったグラブを使うのをやめ、今も寮の部屋に飾っている。

 初戦は登板の機会がなかったが、龍谷大平安(京都)との2回戦では、八回裏1死二塁のピンチの場面でマウンドを託された。1点奪われたものの、キレのある直球で押し、打者2人を打ち取った。

 出場41回を誇る伝統校の壁は厚かった。それでも、手応えは感じている。「磨いてきた直球は通用したと思う。岩手に帰って鍛え直し、エースとして戻ってくる」【日向米華】

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