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亡き先輩に全力プレー誓った明石商「先輩に誇りに思ってもらえるように」 

明石商OBの飯田亮介さんの遺影を手に試合を見守る母崇子さん(左)。妹真子さん(中央)と祖母の桃谷昭子さんも駆け付けた=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2019年3月30日午前11時46分、黒詰拓也撮影

第91回選抜高校野球2回戦 ○明石商13-4大分● (30日・甲子園)

 第8日の30日、大分を降して8強進出を決めた明石商(兵庫)のナインを、4年前に交通事故で他界したOB・飯田亮介さん(当時22歳)の家族が、特別な思いで見守った。「明商(めいしょう)のユニホームを見ると、亮介が生きた証しを感じる」。選手は亡き先輩に、次戦も力を出し切ると誓った。

 飯田さんは2009年、狭間善徳監督(54)の指導を受けたくて地元の明石商に入学した。チームメートに刺激され、遅くまで練習に励んだ。「甲子園に行きたい」。父裕之さん(51)と母崇子さん(52)は、息子の目標や仲間の話を聞くのが楽しみだった。

 3年になって迎えた11年春。兵庫県大会でチームは初めて優勝し、飯田さんは主軸打者として活躍。だが、最後の夏は甲子園に届かず後輩に夢を託した。

 卒業から3年後の夏、大学生だった飯田さんは兵庫県明石市でオートバイを運転中に衝突事故に遭い、亡くなった。喪失感から、家族の会話に息子が出てくることはなくなった。

 突然の不幸から3年がたった昨秋。父は少しずつ息子の死を受け入れることができるようになり、神戸市で開かれた近畿大会で明石商の観戦に訪れた。中学まで引っ込み思案だった息子は高校の3年間を経てものおじしなくなり、礼儀正しく、周囲から慕われる存在に成長した。自信を持ってプレーする選手の姿が、息子と重なった。チームは準優勝し、2回目のセンバツ出場をつかんだ。

 崇子さんはこの日、遺影を手にアルプス席から試合を見つめた。「後輩を見て、亮介も喜んでいる」。仕事で球場に来られなかった裕之さんの分まで拍手を送り、次戦の健闘を願った。試合後、重宮涼主将(3年)は初の4強入りを見据えて言い切った。「飯田先輩が明石商のことを誇りに思ってもらえるよう、全力でプレーする」【黒詰拓也】

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