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第91回選抜高校野球

東邦4-2明石商 東邦、奮起の一発決着

 <2019 第91回センバツ高校野球>

     (2日・阪神甲子園球場)

    【明石商-東邦】七回裏東邦2死一、二塁、吉納が中越え3点本塁打を放つ=阪神甲子園球場で2019年4月2日、山田尚弘撮影

     東邦が接戦を制した。明石商の先発・中森の威力ある直球に手を焼いたが、0-0の七回2死一、二塁から吉納の中越え3ランで先制。八回は1死一塁から杉浦の捕前バントが一塁悪送球を誘い、さらにこぼれた球を処理した二塁手が二塁へ悪送球し、一塁走者が一気に還って加点した。先発・石川は制球良く打たせて取り、5安打で2失点完投。明石商は八回に安藤の右中間2ランで反撃したが、中盤まで好投の中森を援護できなかった。

    打順下がり「結果出す」

     一塁走者の東邦・河合が治療のためベンチに下がった。0-0の七回2死一、二塁、左打席にいた7番・吉納のカウントは1ボールだった。攻める側にも守る側にも「間」が生まれた。

     「力まずフルスイングしよう」。吉納はそう気持ちを整理した。2ボールからの3球目。明石商の右腕・中森に対して「カウントを取りに来るから次は真っすぐ」との読み通りにきた速球を捉えると、滞空時間の長い飛球は中堅左のスタンドへ飛び込んだ。

     フルスイングは吉納の持ち味だ。パワーを買われ、1年生の春から控えチームでは4番を務めた。だが、難点は力んで強く振り過ぎること。強いスイングで球を捉える打者によくみられる手首の骨折も昨夏に経験した。

     今大会では当初5番を任され、広陵との2回戦で2安打3打点と活躍したが、筑陽学園との準々決勝では力みが出て5打数無安打3三振。前日の練習でも力みが取れていなかった。

     前日のミーティングで打順を7番に下げられることを知ると、「まだ2年生。楽に打たせよう」という森田監督の温情を感じ取るより先に、悔しさを感じた。夜もバットを振り込んだ。「結果が出なければ明日はない」。覚悟のひと振りは、自信を取り戻すひと振りでもあった。【村田隆和】

    右腕、好守も光る

    2失点で完投した東邦の石川=玉城達郎撮影

     ○…東邦のエース右腕・石川は打たせて取る投球に加え、フィールディングがさえた。三回1死一、二塁、バント処理で迷わず三塁へ送球して封殺。「元々、野手なので問題ない」と振り返った。130キロ台後半の直球を軸に丁寧にコースを突き、2ランを浴びたものの5安打に抑えた。今大会では全4試合に先発し、31回を投げて自責点4、防御率1・16と安定。昨秋は防御率3・71だっただけに「こんなに投げられるとは」と驚きつつも自信を深めている。

    4番、意地の一発

     ○…明石商の4番・安藤が意地の2ランを放った。3点を追う八回2死二塁で初球の内角直球を振り抜き、右中間へ運んだ。準々決勝までは13打数2安打と不振。「足を引っ張っていた。雰囲気にのまれて力んでいた」と振り返る。この日は打席ごとに気持ちを切り替えて臨んだことが奏功し、四回の第2打席でも右中間二塁打を打つなど復調した。チーム初の4強にも「バントミスが多く、詰めが甘かった。もっとレベルアップしたい」と課題に向き合っていた。

    成長の途上、3完投 中森俊介投手 明石商・2年

    力投する明石商の中森=川平愛撮影

     ほれぼれする美しい軌道の直球でバットに空を切らせ、捕手・水上にガッツポーズをさせた。2安打に暴投を絡めて招いた六回2死二、三塁のピンチ。2番・杉浦に粘られながらも、9球目の高めの144キロで空振り三振に仕留めた。

     だが、この場面で得た「直球で押せる」という自信が、次の回に裏目に出た。七回2死一、二塁で外角に投じた直球には威力がなく、わずかに浮いて中堅左のスタンドに放り込まれた。2日前の準々決勝で161球で完投した影響から「初回から疲れがあった」と万全ではなく、球数が100球を超えた七回に球威、制球力とも落ちていた。

     今大会は全4試合に登板し、この日は123球を投げて3度目の完投。昨夏の甲子園でも1年生ながら登板しており、その時と比べて「課題はまだまだあるけれど、良い投球はできた」と納得している。「もっと制球を追求したい」。甲子園に確かな足跡を残し、2年生右腕は更なる成長を誓った。【田中将隆】


     ▽午後1時52分開始(観衆3万人)

    明石商(兵庫)

      000000020=2

      00000031×=4

    東邦(愛知)


    学校別センバツ勝利数

    (1)東邦(愛知)    55勝25敗1分け

    (1)中京大中京(愛知) 55勝26敗

    (3)PL学園(大阪)  48勝17敗

    (3)県岐阜商(岐阜)  48勝25敗1分け

    (5)龍谷大平安(京都) 42勝40敗1分け

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    4月3日の試合

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