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第91回選抜高校野球

王者東邦、輝く春 応援団「最高だ!」(その1) /愛知

【習志野-東邦】三回裏東邦無死、杉浦が内野安打を放つ=阪神甲子園球場で、山田尚弘撮影

 <2019 第91回センバツ高校野球>

    選手一丸、投打で圧倒

     平成最後のセンバツでも頂点に立ったのは東邦だった。第91回選抜高校野球大会決勝の3日、習志野(千葉)と対戦した東邦は、石川昂弥主将(3年)の2本塁打などで6得点。守りでもエース石川主将の好投と鉄壁の守備陣が相手打線に隙(すき)を与えず、圧倒的な強さを見せつけた。平成の始まりと終わりのセンバツで優勝に輝く歴史的な瞬間に立ち会った三塁側アルプスの応援団は「よくやった。最高だ!」と選手たちをたたえた。【高井瞳、黒詰拓也、砂押健太、町田結子】

     三塁側アルプス席の盛り上がりは一回から最高潮に達した。1死一塁で打席に立った石川主将がバックスクリーン右に豪快な本塁打を放つと、母由香子さん(46)は「本当にうれしい。帰ったら大好きなほうれん草とチーズの肉巻きを作ってあげたい」とねぎらい、マネジャーの大矢亜未さん(3年)は「さすが私たちのキャプテン。最高です」と喜んだ。

     主将の一打に勢いづき、長屋陸渡選手(3年)も「流れを壊さず、もう1点とりたい」と中前打で出塁。準決勝で死球を受け骨折した河合佑真選手(同)のバッティング用手袋を付けて打席に立った吉納翼選手(2年)も「河合さんの分も打つ」と三塁打で続き、さらに1点を追加した。

     五回にも石川主将のこの日2本目のアーチが飛び出す。応援席からは「平成最後の大スターだ」との声援が飛ぶ。データ分析班として毎晩深夜まで対戦校のビデオを見て、投手の傾向などを分析してきた野球部員の吉永知真さん(3年)は「分析したかいがありました」。今春から野球部に入部する高木諒さん(1年)は「自分も大舞台で活躍したい。早く帰って練習したくなりました」と話した。

     アルプス席では平成最初のセンバツで優勝した元野球部員14人も見守った。当時のマネジャー、袴田克彦さん(47)は「高校生に戻ったような気分。優勝して東邦の新たな歴史を作ってほしい」と声援を送った。そして九回、エースの石川主将が最後の打者を内野ゴロに打ち取ると、約2200人の応援団が一斉に席から立ち上がり、喜びを分かち合った。野球部員で応援団長の山田斐祐将さん(3年)は「先輩たちが作ってくれた伝統を引き継ぐことができた。最高の気分です」と笑顔で話した。


     ■熱球譜

    悔しさ胸に、令和初V狙う 河合佑真選手(3年)

    決勝戦で一塁コーチを務めた東邦の河合佑真選手=阪神甲子園球場で、幾島健太郎撮影

     この日の一塁コーチを務めたのは、準決勝まで中堅手として連続出場していた副主将だった。準決勝で右親指に死球を受けた。気が遠くなるほどの痛みが襲い、右親指の骨折で全治3カ月と診断された。

     新チーム結成時、森田泰弘監督から熊田任洋選手(3年)とともに副主将に指名された。石川昂弥主将(同)と熊田選手は昨春のセンバツも経験しており、チームの中心的存在。自分にできるか不安もあったが、「2人より技術や経験は劣るかもしれないけど、その分、声や練習量でチームを引っ張ろう」と努力を重ねてきた。

     背番号「8」をつかんで臨んだ甲子園では、準決勝まで打率4割2分8厘、3盗塁。準々決勝まで7番だった打順も6番に上がった。それだけに「決勝戦までプレーしたかった」と唇をかんだが、仲間から「お前の分も絶対打つから」と言われ「自分も力になれることをしたい」と一塁コーチを申し出た。

     チームは宣言通り平成最後のセンバツ優勝を果たした。「けがを治して今度は自分のプレーで優勝したい」。悔しさを胸に、早くも令和時代最初の甲子園制覇を見据える。【高井瞳】


     ▽決勝

    習志野 000000000=0

    東邦  30002001×=6

    毎日新聞のアカウント

    4月3日の試合

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