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頂点

東邦センバツVの軌跡/上 優勝宣言、闘志あおる プレッシャー「全く無し」 /愛知

習志野を降して優勝し、喜び合う東邦の選手たち=阪神甲子園球場で2019年4月3日、幾島健太郎撮影

 <第91回選抜高校野球 センバツ高校野球>

     第91回選抜高校野球大会で、1989年の平成最初の優勝以来30年ぶりに頂点に立った東邦ナイン。平成最後のセンバツを最高の形で締めくくった選手たちが上り詰めた頂点への軌跡と、新しい「令和」時代最初の甲子園制覇に向けた新たな挑戦を紹介する。【高井瞳】

     「平成最後の」という枕ことばが付いた今大会は、平成最初のセンバツ優勝を経験している東邦が出場することで、より注目度が増した。東邦は中京大中京(愛知)と並んでいたセンバツ優勝回数(4回)の最多記録更新もかかっており、周囲からの優勝への期待も高かったが、優勝後のインタビューで記者から「プレッシャーがあったのでは」と問われた石川昂弥主将(3年)は「全く無かった。もともと優勝以外考えていなかった」と言い切った。

     「優勝」を本気で意識し始めたのは、森田泰弘監督(60)の一言だった。2月下旬、県庁やマスコミ各社への表敬訪問を終えてグラウンドに帰ってきた指揮官は、選手にこう言い放った。「さっき、監督人生で初めて優勝宣言をしてきた。今年のセンバツは何がなんでも優勝するぞ」。この言葉に、吉納翼選手(2年)は「自分たちならできると監督が思ってくれていると思うと、期待に応えなきゃと力が湧いた」と振り返る。

     期待を一身に背負って乗り込んだ甲子園。緊張から体が思うように動かず接戦となった富岡西(徳島)戦を勝ち切ったことで硬さがほぐれた。2回戦で当たった優勝候補の一角、広陵(広島)戦の前日、森田監督は選手に語りかけた。「出場するために甲子園に来たんじゃない。俺たちは優勝しに来たんだろ」

     指揮官の言葉に選手の闘志に火が付いた。一回から打線が爆発し、16安打、7盗塁の大勝で準々決勝に駒を進める。松井涼太選手(3年)は「試合を重ねるごとに勢いが増していった。優勝以外見えていなかったし、絶対優勝するという気持ちがどんどん強くなった」と振り返る。続く筑陽学園(福岡)戦も13安打7得点で快勝。勢いは止まらず、決勝まで一気に突き進んだ。

     そして迎えた決勝。エースの石川主将が完封と2本塁打の活躍で相手を寄せ付けず記録ずくめの優勝を飾った。試合後、選手たちは森田監督をセンバツ優勝回数と同じ5回、高々と胴上げし、喜びをかみ締めていた。


    優勝への軌跡

    ▽1回戦

    3-1 富岡西(徳島)

    ▽2回戦

    12-2 広陵(広島)

    ▽準々決勝

    7-2 筑陽学園(福岡)

    ▽準決勝

    4-2 明石商(兵庫)

    ▽決勝

    6-0 習志野(千葉)

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