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第72回秋季関東地区高校野球大会県予選(県高野連主催、毎日新聞前橋支局など後援)は28日、桐生球場で準決勝2試合が行われ、桐生第一が2年連続14回目、前橋育英が2年連続10回目の関東大会出場を決めた。
桐生第一は一、三回に打者一巡の猛攻を見せるなど14得点を奪って樹徳にコールド勝ち。前橋育英は序盤から小刻みに得点を重ね継投で無失点に抑えて健大高崎を降した。
29日は関東大会出場権が懸かる樹徳―健大高崎の3位決定戦と、桐生第一―前橋育英の決勝戦がある。
関東大会は10月19~27日に群馬県で開催。成績は来春のセンバツ出場校の選考で重要な参考資料となる。【妹尾直道】
<桐生球場>
▽準決勝
樹徳 00000=0
桐生第一 7061×=14
(五回コールド)
(樹)田上、対比地、北爪―新井
(桐)宮下、大塚―星野
▽本塁打 加藤(桐)
▽三塁打 大畠、曽我(桐)
▽二塁打 鈴木(桐)
桐生第一が13安打の猛攻で快勝した。初回は、無死満塁から広瀬の適時打で先制し、死球や星野の犠飛など打者一巡の攻撃で一挙7得点。三回にも大畠、曽我の連続三塁打など6安打を放って6点を奪った。先発・宮下の丁寧な投球などで相手打線を2安打に抑えた。樹徳は序盤の大量失点で流れを失い、打線が波に乗れなかった。
○…桐生第一が圧巻の攻撃力を見せつけて、東毛地域のライバル対決を制した。樹徳は東毛リーグで一時7点差をつけられた後、同点に追いつく接戦を演じた相手。「先に点を取られると厳しくなる」と今泉壮介監督。先制を意識して初回から攻勢に出た。無死満塁から、4番・広瀬智也(2年)の左前適時打を皮切りに、攻撃の手を緩めず、一気に7得点。以降も大振りせずにセンター方向を意識した打撃に徹し、五回までに13安打を浴びせた。決勝は夏の覇者・前橋育英との対戦。広瀬は「粘り強く戦い、優勝を狙う」と語った。
▽同
健大高崎
000000000=0
00200102×=5
前橋育英
(健)下、長谷川、橋本―戸丸
(前)菊池、武藤―須永
▽三塁打 永野川(前)
▽二塁打 下(健)諸田、須永(前)
投打のかみ合った前橋育英が零封勝ちした。三回1死二塁から諸田と須永の連続二塁打で2点を奪うと、六回にも1得点。八回には無死一、三塁から野村の適時打などでダメ押しの2点を挙げた。投げては、菊池と武藤の継投で相手に三塁を踏ませなかった。健大高崎は、打線が散発の3安打と、つながりを欠いた。
○…前橋育英が2人の左腕の好継投で、健大高崎強力打線を無得点に抑えた。先発・菊池楽(1年)は、準々決勝までの3試合で計28得点、全てコールドで勝ち上がった相手打線を前にひるまなかった。左打者相手にも徹底的に内角を突き、凡打の山を築かせる。キレのある変化球を駆使し「入りから力を出せた」と手応えをつかんだ。菊池の負傷で七回から登板の武藤翔也(2年)も、力のある直球を武器に好投。今夏の甲子園でベンチ入りしながら、今大会序盤は調子を落としていただけに、復調を印象づける快投だった。投手陣を含め、厳しい戦いが続いた今大会。荒井直樹監督が「新チームで一番の出来だった」と評する戦いぶりで関東大会への切符をつかんだ。