毎日新聞
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第72回秋季道高校野球大会(道高野連、毎日新聞社主催)は10日、準々決勝4試合があり、4強が出そろった。札幌円山では昨秋の優勝校・札幌大谷が札幌日大に逆転負け。札幌麻生では札幌龍谷が札幌国際情報に競り勝った。帯広農と白樺学園はともに完封勝ちした。十勝勢が2校そろって4強入りするのは初めて。大会は11日が休養日で、12日は札幌円山球場で準決勝が行われる。【三沢邦彦】
○…会場では当番校の野球部員や女子マネジャーらが大会運営を支えている。札幌円山では、札幌山の手のマネジャー・佐藤由菜さん(2年)が「緊張するけど楽しんでアナウンスしたい」と後輩の荒川凛さん(1年)とともに大会に花を添える。札幌麻生では、東海大札幌の大和田桜子さんと山内陽愛さん(ともに3年)がアナウンスのほか公式記録の補助を手伝う。大和田さんは「マネジャーとしての最後の仕事を務めたい」と話した。
<札幌円山>
▽準々決勝
帯広農
100202000=5
000000000=0
北海道栄
(帯)千葉俊―渋谷
(北)印南、福田―臼井
▽三塁打 佐伯(帯)
▽二塁打 井村(帯)
札幌日大
000240201=9
300010000=4
札幌大谷
(日)小林、明田―奥沢
(大)竹嶋、阿部、掛川―将田
▽三塁打 明田(日)
▽二塁打 明田(日)大野(大)
<札幌麻生>
▽準々決勝
東海大札幌
000000000=0
13000000×=4
白樺学園
(東)上村―小林
(白)片山―業天
▽二塁打 西雪、上村(東)川波、宍倉、細谷(白)
札幌国際情報
020000000=2
22000000×=4
札幌龍谷
(国)嘉藤、坂内、木村、原田―久保田
(龍)本多―佐々木
▽二塁打 堤、甲斐、堀山(龍)
■フレッシュ
5点を追いかける九回裏。2死一、三塁で打席に立った。「絶対につないで、ランナーをためる」。狙い球は絞らず、好球必打で強くバットを振ったが、白球は右翼手のグラブに吸い込まれた。
今夏の南北海道大会は6番・三塁手として出場したが、チームは1回戦敗退。先輩たちが悔し泣きする背中を間近で見た分、新チームの主将として勝ちにこだわってきた。
「自分たちの野球を見つけて、チームを作っていけ」。飯田柊哉前主将の言葉通り、練習中や学校生活で積極的に声をかけ合い、学年に関係なく物を言い合える雰囲気を作った。
チームは一丸となり、今大会は接戦を勝ち上がったが、この日は「打ち込まれた時、周りをみて声をかけてやれなかった。キャプテンの責任です」。連覇の夢が絶たれ、試合後は涙を浮かべた。粘り強くつなぐ野球を身上に「来年は優勝旗を持って帰ります」と前を向いた。【高橋由衣】