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第72回秋季東北地区高校野球大会(東北地区高校野球連盟主催、毎日新聞盛岡支局など後援)は11日、盛岡市の岩手県営野球場など2球場で開幕し、1、2回戦計4試合が行われた。県勢は東奥義塾が6―3で秋田商(秋田)を破り、2回戦に駒を進めた。
12、13日に予定されていた試合は台風19号の影響で2日ずつ繰り下がる。14日は2回戦6試合が予定されており、県勢は東奥義塾が学法福島(福島)と、弘前東が盛岡大付(岩手)と、青森山田が仙台商(宮城)とそれぞれ対戦する。【平家勇大、滝沢一誠】
<岩手県営野球場>
▽1回戦
東奥義塾
030030000=6
100000200=3
秋田商
(東)山内、坪田、斉藤―原田
(秋)石川、保坂、高橋―須藤
▽二塁打 原田、山谷、北川、古川、佐藤宏(東)佐藤(秋)
東奥義塾は1点を追う二回、山谷が適時二塁打を放つなど3点を挙げ逆転。五回には佐藤宏の適時二塁打などで3点を追加し突き放した。秋田商は七回に3点差にまで詰め寄ったが、好機に一本がでなかった。
■熱球録
正捕手として初めてマスクをかぶったのは今年春だった。夏の大会までは3年生エースがリードしてくれたが、その後、新体制となり投手陣が全員1年生に一新。「今度は自分が投手を引っ張る」と心を決めた。
2点リードで迎えた二回裏。相手チームに1死満塁とされるとタイムを取って投手のもとに駆け寄った。「1点取られても大丈夫」。投手を落ち着かせると、後続の打者をサードゴロに仕留め、ダブルプレーに。ピンチをしのいだ。
エース不在の状況では継投策が勝負のカギとなる。コントロールやテンポの良さ、思い切り……。5人の投手の一人一人の強みをどう引き出すかに腐心する。相手打者については過去のデータは徹底的に集める。その上で、試合の中でその日の調子を観察し、全ての情報を加味して投手をリードする。
「投手が投球だけに集中できるようにしたい」。次戦に向け、気持ちを引き締めた。【平家勇大】