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高校野球 新勢力図 秋季地区大会総括 明治神宮大会は中京大中京初V

明治神宮大会高校の部を制し、高橋監督を胴上げする中京大中京の選手たち=玉城達郎撮影

 来年3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の出場校を選考する際の参考資料となる全国10地区の秋季大会が終了した。各地区優勝校が参加した明治神宮大会高校の部は中京大中京(愛知)が初優勝。東海地区が神宮大会枠(1枠)を獲得し、出場枠が2から3に増えた。各地区の戦いを振り返り、新たな勢力図を探った。(勝ち上がり図の丸数字はイニング、府県名の後の数字は府県大会順位)

     優勝の中京大中京は右腕・高橋宏が初戦の2回戦を完封し、準決勝と決勝では救援とフル回転。防御率1・80と安定していた。打線は四球や送りバントでつなぎ、チーム打率2割8分ながら3試合で22得点を挙げた。

     準優勝の健大高崎は7打点の中軸・山本、2完投の左腕・下と投打の柱が力を発揮。2試合連続延長タイブレーク勝ちと接戦に強かった。天理は河西の大会新記録の1試合3本塁打を含め、2試合で計5本塁打と強打。白樺学園は片山、坂本武の両右腕の継投で粘り強かった。【安田光高】

     ◆北海道

    白樺学園 強打で初

     白樺学園が強力打線で初優勝した。4試合で42得点で、チーム打率4割3厘。1番・川波はチームトップの打率5割7分1厘で、8番・宍倉も5割3分8厘、5番・二ツ森は初戦の2回戦で左中間に逆転3ランとパンチ力がある。右腕・片山は全試合に登板し、準々決勝を完封。防御率6・05と安定感はないが、最速142キロの直球にスライダーなどを織り交ぜる。決勝で好救援した右横手・坂本武は打者の手元でわずかに動く直球が武器だ。

     準優勝の札幌日大も全4試合で2桁安打を放ち、6番・石川はチーム最多7打点。小林、明田の両右腕が安定している。4強の帯広農は15打数9安打の5番・水上が打線を引っ張り、同じく札幌龍谷は右横手・本多の好投が光った。大会全19試合で総失策数55と守備に課題が残った。【大東祐紀】

     ◆東北

    仙台育英 攻撃力で

     仙台育英は中軸の宮本、入江、笹倉ら今夏の甲子園8強の経験者7人を擁し、4試合で68安打35得点と攻撃力を発揮した。残塁も多く、走塁の精度などに課題も残した。投手は安定感抜群の向坂、球威のある笹倉の両左腕ら層の厚さを見せた。

     鶴岡東は全試合で1イニングで5点以上を奪い、勢いに乗った時の強さが際立った。投手陣では今秋から投手となった右腕・太田の力強い投球が光った。

     盛岡大付は大久保、石井の両右腕が1試合ずつ完封。仙台城南は右腕・阿部の力投を打線が支え、初出場で4強入りした。

     磐城は右腕・沖の強気の投球で46年ぶりに8強入り。62年ぶり出場の東奥義塾も堅実な戦いぶりで2勝を挙げた。明桜は初戦で仙台育英に惜敗したが、140キロ台の投手3人が存在感を見せた。【石井朗生】

     ◆関東

    健大高崎 決勝完封

     甲子園に春夏計6回出場の健大高崎が初優勝した。突出した戦力はないが、投打ともにバランスがいい。

     2試合を完投したエース左腕・下は要所で投げるスライダーの切れが抜群で、尻上がりに調子を上げた。決勝では肩の故障の癒えた191センチ右腕・橋本拳が完封。1年生の3番・小沢が5割近い打率で打線を引っ張った。

     準優勝の山梨学院は左腕・吉川が全4試合に先発。直球は130キロ台ながらカーブやスライダーなどを織り交ぜ、打たせて取った。主に6番の外川が計10打点と勝負強かった。

     今夏の甲子園経験者8人が残る東海大相模は4番・西川ら強力打線。桐生第一は5番・中島の長打力が光った。花咲徳栄は左腕・高森が安定。西武台の左腕・増田や習志野の4番・桜井は存在感があり、桐光学園は粘りがあった。【岩壁峻】

     ◆東京

    国士舘 右腕5完投

     国士舘が2001年の日大三以来の2連覇を果たした。エース右腕・中西は全6試合に登板し、5完投。鋭く落ちるシンカーを武器に準決勝、決勝を完封した。全6試合で2桁安打の打線は1年生の3番・清水が軸。選球眼が良く、計7打点と勝負強さを見せた。準決勝から1番に起用された林も確実性ある打撃で好機を演出した。

     準優勝の帝京は関東一、日大三の実力校を連破し、8年ぶりに決勝に進んだ。左腕・田代から右腕・柳沼への継投で逃げ切る形を確立させた。6試合で7本塁打をマークした打線は加田、新垣の3、4番だけでなく、1番・武者の長打力も目についた。

     4強では創価の最速145キロ右腕・森畑が高い制球力を披露。城東は左腕・林が33回余りを投げて自責点2と安定感を見せた。【岩壁峻】

     ◆東海

    中京大中京が充実

     投打に充実した中京大中京が11年ぶりの頂点に立った。右腕・高橋宏、主将で捕手の4番・印出、遊撃手・中山、中堅手・西村ら今夏も主力だった選手がセンターラインを固め、攻守の中心になる。

     高橋宏は最速148キロを誇る。救援した決勝で4点差を追い付かれ、緊張感のある試合で力を発揮できるかが鍵。決勝で先発した左腕・松島も最速147キロと力がある。

     準優勝の県岐阜商は機動力を使った攻撃が特徴。ヒットエンドランを多用し、好機にたたみかける。投手陣は最速140キロを超える投手を5人そろえ、継投策が中心だ。

     初めて4強に入った加藤学園は制球力のある右腕・肥沼が内角に思い切りよく投げ込み、3試合を投げ切った。初4強の藤枝明誠は打線の振りが鋭く、つながりがあった。【鈴木英世】

     ◆北信越

    星稜連覇 投打圧倒

     星稜が投打で圧倒して2連覇を達成した。準々決勝と準決勝は七回コールド勝ちで、決勝は19―1と圧勝。3番・知田、4番・内山ら今夏の甲子園準優勝メンバーが残った打線は4試合で計58安打44得点をマークした。決勝では1番・花牟礼が2本塁打、内山と5番・中田が各1本塁打。投手陣はスライダーの切れる荻原、本格派・寺西の両右腕が安定していた。

     準優勝の日本航空石川は2本塁打の1番・石井ら打線に破壊力があった。エース右腕・嘉手苅は不調で投げなかったが、背番号10の右腕・田中が全4試合に先発して奮闘した。

     4強の佐久長聖は左腕・梅野が1回戦と準々決勝を連続完封し、北越は右腕・阿部の粘投が光った。敦賀気比は右腕・笠島が好投したが、準々決勝では失策から大量失点した。【石川裕士】

     ◆近畿

    天理 5年ぶり頂点

     5年ぶりの頂点に立った天理はチーム打率4割1厘、全4試合で8本塁打と強力打線。1番・下林が打率6割8分8厘、2本塁打、7打点と勢いづけた。全試合登板のエース右腕・庭野は130キロ台中盤の直球とスプリットで打たせて取った。

     準優勝の大阪桐蔭は3番・西野が9打点と勝負強く、投手陣では1年生の関戸、竹中の両右腕や左腕・松浦の直球に力があった。4強の智弁学園は2本塁打の1年生4番・前川を中心に打線に迫力があり、履正社は3番・小深田が打率6割1分5厘を残し、エース右腕・岩崎は三振量産と、今夏の甲子園優勝に貢献した選手が投打を引っ張った。

     2試合21得点の智弁和歌山、右腕・中森を擁する明石商、思い切りのいい打撃の奈良大付、継投でしのぐ京都翔英が8強に入った。【安田光高】

     ◆中国

    倉敷商 延長戦2勝

     倉敷商が全4試合のうち延長戦2試合を制し、勝負強さを発揮して初優勝した。チーム打率は2割9分1厘ながら、計28得点を挙げ、3試合で2桁安打。2番・原田、3番・福家を中心に、7番・浅野も2本塁打など下位も振りが鋭かった。投手陣は右腕・福家から左腕・永野への継投で相手の目先を変えた。

     準優勝の鳥取城北も3番・河西、4番・吉田を軸に3試合で2桁安打と打線が強力。投手陣は左腕・阪上を軸に継投でしのいだ。

     4強の広島新庄は1年生左腕・秋山が直球に伸びがあり、全3試合を完投。打線も3番・下が2本塁打と投打の柱がしっかりしていた。創志学園は右腕・三方が準々決勝まで好投。変化球に課題を残したものの、球威があった。8強では倉敷商に延長十一回で惜敗した矢上の粘り強さが光った。【新井隆一】

     ◆四国

    明徳 エース無四球

     今夏の甲子園メンバー6人が残る明徳義塾が2年ぶりに優勝した。2回戦以降は3試合連続2桁安打。5番・新沢は準決勝の満塁本塁打など13打点と勝負強く、1番・奥野は凡ゴロを内野安打にする俊足を持つ。エース左腕・新地は4試合全てで1失点完投。120キロ台の直球やチェンジアップを操り、無四球と制球が抜群だった。

     準優勝の尽誠学園は打者一巡の攻撃が3度あり、4番・仲村を軸に集中打での得点が目を引いた。左腕・村上は低めに球を集めて全試合完投。守備も菊地、仲村の二遊間を中心に無失策と堅かった。

     高知勢は全3校が4強。10年ぶりに4強の岡豊は背番号11の左腕・田中の直球に伸びがあった。初出場の高知中央はチーム打率4割5分で、2回戦で満塁本塁打を放った5番・山本の長打力が光った。【藤田健志】

     ◆九州

    明豊 強力下位打線

     強打の明豊が12年ぶりに制した。チーム打率3割9分6厘を残し、全4試合で計43得点。準々決勝で九回に逆転の右中間3点適時三塁打を放った7番・居谷が打率5割をマークするなど、下位打線も当たっていた。

     大分商は最速147キロ右腕・川瀬が準決勝までの3試合で完投し、防御率1・93と安定。打線も好機での集中打と、相手のミスにつけ込む抜け目のなさがあった。

     創成館は左腕・白水が緩急を織り交ぜて計18回6失点と粘り、無失策の堅守が支えて4強入り。鹿児島城西は八方、前野の両大型右腕を擁し、5番・古市が2本塁打を放ったが、守備が準決勝で4失策して課題を残した。8強の沖縄尚学は大湾、永山の両右腕が安定していたが、準々決勝で3点リードの九回に失策から逆転された。【伝田賢史】

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