メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

センバツ21世紀枠・候補校紹介

候補校紹介/4 近大高専(東海・三重) 学年別練習で効率化

近大高専では2年生部員がノックを受ける後方で、1年生部員がダッシュに取り組む

 <第92回選抜高校野球大会>

     平日の夕方、2年生がノックを受けている後ろで、実戦的な練習を終えた1年生がダッシュや遠投といった基礎練習を繰り返す。練習が学年ごとに分かれるのは、授業の終わる時間が大きく異なるからだ。近大高専の重阪俊英監督(37)は「選手たちは忙しい日々を送っているが、与えられた環境の中、覚悟を持ってやっている」と説明する。

     高等専門学校(高専)は大学や短大と同じ高等教育機関と位置づけられ、5年制の一貫教育で技術者を育成する。高校野球には3年生まで参加できるが、過去に甲子園に出場した高専はない。

     工業系の近大高専は三重県熊野市で1962年に創立され、2011年に同県名張市に移転。授業は2年生まで高校で学ぶ一般教科と専門コース進学に備えた実験・実習があり、3年生から機械システム、電気電子、制御情報、都市環境の各コースに分かれる。3年で大学進学も目指せる一方、ほとんどの生徒は5年間学び、就職や大学編入学をする。

     63年創部の野球部は18年11月に重阪監督が就任すると、19年秋の県大会で初優勝を果たした。東海大会では初戦の2回戦で加藤学園(静岡)に延長十回の末に4―5で敗れたものの、九回に追いつく粘りを見せた。

     高専であるため、一般の高校よりも学業が忙しい。1年生の授業は6時限(午後2時35分終了)が基本。2年生になると実験などが増えて、週3日は8時限(午後4時15分終了)になる。平日に部員全員が集まることは少なく、学年別の練習で効率化を図っている。

     さらに定期テストの「合格」は60点と高く、「合格」できなければ再試験や補習があり、練習に参加できない。田島大輔主将(2年)は「授業で試験に出そうなところをしっかり覚えるようにしている」と明かしつつ「ここで野球をやる以上、これが普通。ハンディではない」と言い切る。グラウンドでも教室でも集中力を発揮し、高専初の甲子園を目指している。【鈴木英世】=つづく

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    関連サイト