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春を駆ける・2020センバツ

チーム紹介/上 星稜 強力打線に自信 苦杯糧に守備磨く /石川

打撃練習に励む星稜ナイン=金沢市で、井手千夏撮影

 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会に県内からは星稜と日本航空石川が出場を決めた。春に挑む両チームの姿を紹介する。

     昨夏の甲子園で決勝まで勝ち残った影響で、新チームは8月末になってようやく始動した。秋の県大会開幕まで約2週間。林和成監督は限られた時間の9割を打撃練習に費やすことを決めた。「練習以上のものが出た」(林監督)チームは県大会、北信越大会と順調に勝ち上がり、2年連続の北信越制覇を決めた。

     両大会(合計9試合)で1試合平均13安打、9・8打点。今年のチームカラーが「打」であることは衆目の一致するところだ。秋の公式戦で主軸・内山壮真主将(2年)の打率は5割を超え、クリーンアップ候補の知田爽汰選手(同)や今井秀輔選手(同)など、昨夏の甲子園を経験した選手が並ぶ。新チームでスタメン入りした花牟礼優選手(同)と中田達也選手(1年)も打率4割を超え、勢いを与えた。

     だが、破竹のチームは全国の壁に突き当たる。優勝候補の一角と目された11月の明治神宮大会、明徳義塾(高知)との初戦。同じ11安打を放ちながら、ミスが相次ぎ、5―8で敗れた。四回のピンチでは先発・荻原吟哉投手(2年)の暴投に内山主将の捕逸と続き、4失点。「冷静さを欠いていた」(内山主将)。チーム発足後目立たなかった守備の乱れが選手に焦りを広げた。それでも林監督は「目をつぶってきた守りの重要性に選手らが気づくことができた」と振り返る。

     神宮で苦杯をなめた強打のチームは打撃以外の部分に注力する。年末の2カ月はノックや内外野の連係などの練習、体力強化にほぼ全ての時間をあてた。

     荻原投手の目標は最速141キロの球速を5キロあげること。自信のあった変化球中心の組み立てを読まれ、狙い打たれた明徳戦での反省からだ。漫然とこなしていた筋トレで1日の課題を決め、達成するまで続ける。体重は神宮大会時の67キロから73キロに増えた。

     昨年末に6日間行った沖縄合宿には約50人が参加。公式戦出場経験の有無にかかわらず全員が同じ練習メニューを設定。チーム戦力の底上げとモチベーション向上を図った。

     守りの穴がふさがれば、強打の看板はさらに輝く。昨夏の甲子園で満塁弾を放ったこともある今井選手にはあの明徳戦で悔しさの一方で、手応えも残ったという。一時6点差を付けられながら、4点を返した。「取られても取り返す。前チームでは難しかった試合展開でも戦える」。自分たちの持ち味を存分に発揮することなしに、先輩たちも成し遂げられなかった偉業達成はありえない。【井手千夏】

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