メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

41年ぶりの春

鶴岡東・支える地域/上 出来立ての弁当提供 OBの「なんば農園」難波裕朋さん /山形

難波裕朋さん

 <第92回センバツ高校野球>

    地元産にこだわり胃袋つかむ

     鶴岡東野球部員の胃袋をつかんだ存在がいる。OBで、鶴岡市内で山ぶどうや野菜などを生産する「なんば農園」の難波裕朋(ひろとも)さん(34)だ。佐藤俊監督(48)の依頼で2018年1月から主に下宿生の昼食を届け、大会期間中などには補食も提供している。

     難波さんは日中、野菜づくりなどに汗を流す。調理師免許を持つ母智穂さん(58)が午前5時から弁当を作り始め、難波さんが手塩にかけた野菜も盛り付け、部員の練習時間を踏まえて、出来立ての状態で学校に届ける。野球部の阿部雅慶部長(41)は「部員の練習状況などに応じてもらえて、温かくておいしい食事がたくさん食べられる」と感謝する。

     体づくりはすべての基本だ。昨秋からの公式戦でチーム最多2本塁打を放った鈴木喬(きょう)主将(2年)は1月初旬の全体練習の際、「体が小さいのが課題。(体格指数の)BMIを24まで上げることを目標にしている」と語った。BMIは体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割って算出する指標。身長と違い、体重は増やせる。それがパワーアップにつながると考えている。

     難波さんは現役部員と直接関わることはほとんどないが、チームを支える思いを食事に注ぐ。夏はバテても食べやすいよう、うどんなどの麺類を出したり、冬場は肉類やコメを多めにしたりとアレンジし、サクランボや恵方巻きなど季節に応じたメニューも考案する。「楽しんで食べてもらうことを意識している」と話す。

     以前は量を食べればいい、という時代もあったが、阿部部長は「今の部員は入学前から食に対する知識を持ち、意識が高い子も多い」と話す。有機野菜や地元産にこだわる難波さんの姿勢もチームと足並みがそろう。

     現役時代は内野の控え選手だった難波さん。2月中旬からのチームの関東遠征や本大会への帯同も計画しており、「センバツ間近には体力が付くように丼ものを用意したい。可能なら甲子園でも食事を届けたい」と笑顔で語った。

         ◇

     3月19日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)に出場する鶴岡東。鶴商学園時代の第51回大会以来、41年ぶりのセンバツに挑むチームを支える地域の人々の姿を追った。【渡辺薫】

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    関連サイト