メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

旋風・十勝からセンバツへ帯広農

第2部 冬に磨くチーム力/下 プレーに生きる規律 寮生活で土台を作る /北海道

寮の食堂で夕飯を食べる野球部員=帯広市で2020年2月10日午後6時31分、高橋由衣撮影

 帯広農野球部の1年生12人を含む91人が共同生活を送る「農業経営者育成寮」。食堂では夕食時、「いただきます」と元気な声が響いた。ご飯とみそ汁、ギョーザや野菜炒めなどバランスの取れた食事と校内で搾乳した「帯農牛乳」がテーブルに並び、部員たちは大盛りのご飯をおいしそうにかき込んでいた。食材の宝庫、十勝ならではの食事が、部員の体作りを支えている。

     最後まで食堂に残ったのは野球部員だ。3杯目のご飯を食べ終えた武藤大斗選手(1年)は「結構きつい」とおなかをさすった。寮で生活する部員たちは、朝食に茶わん2杯、夕食は茶わん3杯とご飯の量を決めている。

     夕食を終えると、生徒たちは入浴や清掃、自主勉強など決められた通りに時間を過ごす。起床から就寝まで学校生活を共にする野球部員は、午後9時50分の点呼後、1階ロビーに集合。毎日のミーティングを欠かさず、普段の生活からルールの順守を確認する。農業科学科の鴨川昴政選手(1年)は「野球部で遠征に行った時など、学校の代表として礼儀やあいさつなど恥ずかしくない行動ができるようになる」と話す。

     同校では入学後、五つある学科のうち農業科学科と酪農科学科は1年間、食品科学科は4カ月間、育成寮で生活し、朝晩の実習を行う。寮の規則は部屋の清掃に始まり、起床から消灯まで細かく決められている。寮生活を見守る山崎恒教諭は「共同生活の中で社会人の基礎を学び、将来どこにいっても、ここでの経験を生かしてほしい」と話す。

     放課後の実習で牛の搾乳実習を終えた酪農科学科の西川健生(けんせい)選手(1年)は、寮の自室で各自が日々の振り返りや反省点を記録する「野球ノート」を書いていた。寮の部屋は2人1部屋。机上には野球雑誌などが整然と並べられ、ベッドの上では布団がきれいにたたまれており、清潔感がある。西川選手は「決められたことをしっかりやることは、試合中に監督の指示通りにプレーすることと同じ」。1年生が寮生活で身につける規律は長い冬を終えると、選手やチームのプレーの土台になっていく。【高橋由衣】

    毎日新聞のアカウント

    8月17日の試合

    話題の記事

    関連サイト